$r \ge 0$とし、媒介変数$\theta$によって表される関数 $\begin{cases} x = r \cos \theta \\ y = r \sin \theta \end{cases}$ について、以下の問いに答えます。 (1) $r = \sqrt{x^2 + y^2}$ を示してください。 (2) この曲線のグラフを $xy$ 平面に描いてください。 (3) この曲線上の任意の点$P$をとるとき、$r$と$\theta$が示すものは何か、上のグラフに書き入れてください。 (4) 今、$r = f(\theta)$ ($r$は$\theta$の関数)と表されたとすると、次の媒介変数表示の関数になります。 $\begin{cases} x = f(\theta) \cos \theta \\ y = f(\theta) \sin \theta \end{cases}$ このとき、$\frac{dy}{dx}$を$\theta$を用いて表してください。

幾何学媒介変数表示微分極座標
2025/4/13
## 問題16

1. **問題の内容**

r0r \ge 0とし、媒介変数θ\thetaによって表される関数
$\begin{cases}
x = r \cos \theta \\
y = r \sin \theta
\end{cases}$
について、以下の問いに答えます。
(1) r=x2+y2r = \sqrt{x^2 + y^2} を示してください。
(2) この曲線のグラフを xyxy 平面に描いてください。
(3) この曲線上の任意の点PPをとるとき、rrθ\thetaが示すものは何か、上のグラフに書き入れてください。
(4) 今、r=f(θ)r = f(\theta) (rrθ\thetaの関数)と表されたとすると、次の媒介変数表示の関数になります。
$\begin{cases}
x = f(\theta) \cos \theta \\
y = f(\theta) \sin \theta
\end{cases}$
このとき、dydx\frac{dy}{dx}θ\thetaを用いて表してください。

2. **解き方の手順**

(1) x2+y2x^2 + y^2を計算し、r2r^2に等しいことを示します。
x=rcosθx = r \cos \theta, y=rsinθy = r \sin \theta を代入すると、
x2+y2=(rcosθ)2+(rsinθ)2=r2cos2θ+r2sin2θ=r2(cos2θ+sin2θ)=r2x^2 + y^2 = (r \cos \theta)^2 + (r \sin \theta)^2 = r^2 \cos^2 \theta + r^2 \sin^2 \theta = r^2 (\cos^2 \theta + \sin^2 \theta) = r^2
したがって、r=x2+y2r = \sqrt{x^2 + y^2}となります。
(2) rrは0以上であるという条件のもとで、r=x2+y2r = \sqrt{x^2 + y^2}より、これは原点からの距離がrrである点の集合を表します。つまり、原点を中心とする半径rrの円を表します。
(3) この曲線上の任意の点Pをとるとき、rrは原点Oから点Pまでの距離を表します。θ\thetaはx軸の正の部分から、点Pを結ぶ線分OPまでの反時計回りの角度を表します。
(4) 媒介変数表示された関数の微分を利用します。
dydx=dy/dθdx/dθ\frac{dy}{dx} = \frac{dy/d\theta}{dx/d\theta}
x=f(θ)cosθx = f(\theta) \cos \thetaθ\thetaで微分すると、積の微分公式より、
dxdθ=f(θ)cosθf(θ)sinθ\frac{dx}{d\theta} = f'(\theta) \cos \theta - f(\theta) \sin \theta
y=f(θ)sinθy = f(\theta) \sin \thetaθ\thetaで微分すると、積の微分公式より、
dydθ=f(θ)sinθ+f(θ)cosθ\frac{dy}{d\theta} = f'(\theta) \sin \theta + f(\theta) \cos \theta
したがって、
dydx=f(θ)sinθ+f(θ)cosθf(θ)cosθf(θ)sinθ\frac{dy}{dx} = \frac{f'(\theta) \sin \theta + f(\theta) \cos \theta}{f'(\theta) \cos \theta - f(\theta) \sin \theta}

3. **最終的な答え**

(1) r=x2+y2r = \sqrt{x^2 + y^2} (証明済み)
(2) 原点を中心とする半径rrの円
(3) rr: 原点から点Pまでの距離、θ\theta: x軸の正の部分から線分OPまでの反時計回りの角度
(4) dydx=f(θ)sinθ+f(θ)cosθf(θ)cosθf(θ)sinθ\frac{dy}{dx} = \frac{f'(\theta) \sin \theta + f(\theta) \cos \theta}{f'(\theta) \cos \theta - f(\theta) \sin \theta}

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