三角形ABCにおいて、$AB=1, BC=\sqrt{7}, \cos{\angle ABC}=\frac{5}{2\sqrt{7}}$であるとき、以下の問いに答える問題です。 (1) 辺CAの長さを求めよ。 (2) $\cos{\angle BAC}$の値を求めよ。また、三角形ABCの面積を求めよ。 (3) $\angle BAC$を5等分する4本の直線が辺BCと交わる4個の点のうち、頂点Bに最も近い点をDとする。線分ADの長さを求めよ。

幾何学三角形余弦定理面積角の二等分線の定理三角比
2025/4/13

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、AB=1,BC=7,cosABC=527AB=1, BC=\sqrt{7}, \cos{\angle ABC}=\frac{5}{2\sqrt{7}}であるとき、以下の問いに答える問題です。
(1) 辺CAの長さを求めよ。
(2) cosBAC\cos{\angle BAC}の値を求めよ。また、三角形ABCの面積を求めよ。
(3) BAC\angle BACを5等分する4本の直線が辺BCと交わる4個の点のうち、頂点Bに最も近い点をDとする。線分ADの長さを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 余弦定理を用いてCAの長さを求めます。
CA2=AB2+BC22ABBCcosABCCA^2 = AB^2 + BC^2 - 2 \cdot AB \cdot BC \cdot \cos{\angle ABC}
CA2=12+(7)2217527=1+75=3CA^2 = 1^2 + (\sqrt{7})^2 - 2 \cdot 1 \cdot \sqrt{7} \cdot \frac{5}{2\sqrt{7}} = 1 + 7 - 5 = 3
CA=3CA = \sqrt{3}
(2) 余弦定理を用いてcosBAC\cos{\angle BAC}の値を求めます。
cosBAC=AB2+AC2BC22ABAC=12+(3)2(7)2213=1+3723=323=32\cos{\angle BAC} = \frac{AB^2 + AC^2 - BC^2}{2 \cdot AB \cdot AC} = \frac{1^2 + (\sqrt{3})^2 - (\sqrt{7})^2}{2 \cdot 1 \cdot \sqrt{3}} = \frac{1 + 3 - 7}{2\sqrt{3}} = \frac{-3}{2\sqrt{3}} = -\frac{\sqrt{3}}{2}
BAC\angle BACは鈍角なので、sinBAC=1cos2BAC=1(32)2=134=14=12\sin{\angle BAC} = \sqrt{1 - \cos^2{\angle BAC}} = \sqrt{1 - (-\frac{\sqrt{3}}{2})^2} = \sqrt{1 - \frac{3}{4}} = \sqrt{\frac{1}{4}} = \frac{1}{2}
三角形ABCの面積は、
12ABACsinBAC=121312=34\frac{1}{2} \cdot AB \cdot AC \cdot \sin{\angle BAC} = \frac{1}{2} \cdot 1 \cdot \sqrt{3} \cdot \frac{1}{2} = \frac{\sqrt{3}}{4}
(3) 角の二等分線の定理を繰り返し使うことを考えます。
BAC\angle BAC を5等分するので、BAD=15BAC\angle BAD = \frac{1}{5} \angle BACです。
BAC=arccos(32)=150\angle BAC = \arccos{(-\frac{\sqrt{3}}{2})} = 150^\circ なので、BAD=30\angle BAD = 30^\circ です。
AB:AD=BD:CDAB:AD = BD:CD
角の二等分線の定理より、AB:AC=BD:CDAB:AC = BD:CD
BDBC=ABAB+AC=11+3\frac{BD}{BC} = \frac{AB}{AB+AC} = \frac{1}{1+\sqrt{3}}
BD=71+3=7(13)13=7(31)2BD = \frac{\sqrt{7}}{1+\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{7}(1-\sqrt{3})}{1-3} = \frac{\sqrt{7}(\sqrt{3}-1)}{2}
ABD\triangle ABDで余弦定理を使う。
AD2=AB2+BD22ABBDcosBAD^2 = AB^2 + BD^2 - 2 AB \cdot BD \cdot \cos B
cosABC=527\cos{\angle ABC} = \frac{5}{2\sqrt{7}}
AD2=1+(7(31)2)22×1×7(31)2527=1+7(423)452(31)AD^2 = 1 + (\frac{\sqrt{7}(\sqrt{3}-1)}{2})^2 - 2 \times 1 \times \frac{\sqrt{7}(\sqrt{3}-1)}{2} \frac{5}{2\sqrt{7}} = 1 + \frac{7(4-2\sqrt{3})}{4} - \frac{5}{2}(\sqrt{3}-1)
=1+7(23)252(31)=1+147353+52=1+191232=211232= 1+\frac{7(2-\sqrt{3})}{2} -\frac{5}{2}(\sqrt{3}-1) = 1+\frac{14-7\sqrt{3} -5\sqrt{3}+5}{2} = 1+\frac{19-12\sqrt{3}}{2} = \frac{21-12\sqrt{3}}{2}
AD=211232AD = \sqrt{\frac{21-12\sqrt{3}}{2}}

3. 最終的な答え

(1) CA=3CA = \sqrt{3}
(2) cosBAC=32\cos{\angle BAC} = -\frac{\sqrt{3}}{2}, 三角形ABCの面積は34\frac{\sqrt{3}}{4}
(3) AD=211232AD = \sqrt{\frac{21-12\sqrt{3}}{2}}

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