円に内接する四角形 $ABCD$ において、$AB = 5$, $BC = 4$, $CD = 4$, $DA = 2$ とする。対角線 $AC$ と $BD$ の交点を $P$ とする。 (1) 三角形 $APB$ の外接円の半径を $R_1$, 三角形 $APD$ の外接円の半径を $R_2$ とするとき、$\frac{R_1}{R_2}$ の値を求めよ。 (2) $AC$ の長さを求めよ。

幾何学四角形正弦定理余弦定理相似外接円
2025/4/13

1. 問題の内容

円に内接する四角形 ABCDABCD において、AB=5AB = 5, BC=4BC = 4, CD=4CD = 4, DA=2DA = 2 とする。対角線 ACACBDBD の交点を PP とする。
(1) 三角形 APBAPB の外接円の半径を R1R_1, 三角形 APDAPD の外接円の半径を R2R_2 とするとき、R1R2\frac{R_1}{R_2} の値を求めよ。
(2) ACAC の長さを求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
円に内接する四角形の性質より、ABC+ADC=180\angle ABC + \angle ADC = 180^\circ である。APB=DPC\angle APB = \angle DPC (対頂角) であるから、
PAB=DABDAP\angle PAB = \angle DAB - \angle DAP かつ PDC=ADCADP\angle PDC = \angle ADC - \angle ADP である.
APB=DPC\angle APB = \angle DPC であり、A,B,C,DA, B, C, D は同一円周上にあることから ABP=CDP\angle ABP = \angle CDP となるので, APBDPC\triangle APB \sim \triangle DPC が成り立つ.
APDBPC\triangle APD \sim \triangle BPC も同様にして言える.
APB\triangle APB の外接円の半径 R1R_1 について, 正弦定理より
ABsinAPB=2R1\frac{AB}{\sin \angle APB} = 2R_1
APD\triangle APD の外接円の半径 R2R_2 について, 正弦定理より
ADsinAPD=2R2\frac{AD}{\sin \angle APD} = 2R_2
したがって
R1R2=ABADsinAPDsinAPB=ABAD=52\frac{R_1}{R_2} = \frac{AB}{AD} \cdot \frac{\sin \angle APD}{\sin \angle APB} = \frac{AB}{AD} = \frac{5}{2}
(2)
余弦定理より, ADC=θ\angle ADC = \theta とすると, ABC=180θ\angle ABC = 180^\circ - \theta であるから,
AC2=AD2+CD22ADCDcosθ=AB2+BC22ABBCcos(180θ)AC^2 = AD^2 + CD^2 - 2AD \cdot CD \cos \theta = AB^2 + BC^2 - 2AB \cdot BC \cos (180^\circ - \theta)
22+42224cosθ=52+42254cos(180θ)2^2 + 4^2 - 2 \cdot 2 \cdot 4 \cos \theta = 5^2 + 4^2 - 2 \cdot 5 \cdot 4 \cos (180^\circ - \theta)
4+1616cosθ=25+16+40cosθ4 + 16 - 16 \cos \theta = 25 + 16 + 40 \cos \theta
2016cosθ=41+40cosθ20 - 16 \cos \theta = 41 + 40 \cos \theta
56cosθ=2156 \cos \theta = -21
cosθ=2156=38\cos \theta = -\frac{21}{56} = -\frac{3}{8}
よって
AC2=4+1616(38)=20+6=26AC^2 = 4 + 16 - 16 \left(-\frac{3}{8}\right) = 20 + 6 = 26
AC=26AC = \sqrt{26}

3. 最終的な答え

(1) R1R2=52\frac{R_1}{R_2} = \frac{5}{2}
(2) AC=26AC = \sqrt{26}

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