整数 $x, y$ ($y \neq 0$) は $x^5 - 31y^5 = 1$ を満たすとする。$A = \frac{1}{( \sqrt[5]{31} \sin \frac{\pi}{5})^4}$ とするとき、$|\frac{x}{y} - \sqrt[5]{31}| \le \frac{A}{|y|^5}$ であることを示せ。

数論ディオファントス方程式近似平均値の定理不等式
2025/4/14

1. 問題の内容

整数 x,yx, y (y0y \neq 0) は x531y5=1x^5 - 31y^5 = 1 を満たすとする。A=1(315sinπ5)4A = \frac{1}{( \sqrt[5]{31} \sin \frac{\pi}{5})^4} とするとき、xy315Ay5|\frac{x}{y} - \sqrt[5]{31}| \le \frac{A}{|y|^5} であることを示せ。

2. 解き方の手順

まず、f(x)=x5f(x) = x^5 とおく。すると、x531y5=1x^5 - 31y^5 = 1f(x)f(315y)=1f(x) - f(\sqrt[5]{31}y) = 1 と書ける。平均値の定理より、f(x)f(315y)=f(c)(x315y)f(x) - f(\sqrt[5]{31}y) = f'(c) (x - \sqrt[5]{31}y) を満たす xx315y\sqrt[5]{31}y の間の cc が存在する。
f(x)=5x4f'(x) = 5x^4 であるから、x531y5=5c4(x315y)=1x^5 - 31y^5 = 5c^4 (x - \sqrt[5]{31}y) = 1 となる。
したがって、x315y=15c4x - \sqrt[5]{31}y = \frac{1}{5c^4} である。
両辺を yy で割ると、xy315=15c4y\frac{x}{y} - \sqrt[5]{31} = \frac{1}{5c^4 y} となる。
絶対値をとると、xy315=15c4y=15c4y|\frac{x}{y} - \sqrt[5]{31}| = |\frac{1}{5c^4 y}| = \frac{1}{5|c|^4 |y|} となる。
ここで、ccxx315y\sqrt[5]{31}y の間にあるので、ccxy\frac{x}{y}315\sqrt[5]{31} の間の値である。
xy\frac{x}{y}315\sqrt[5]{31} に近いので、cc315\sqrt[5]{31} に近い。
したがって、c|c|315\sqrt[5]{31} で近似できる。
また、x531y5=1x^5 - 31y^5 = 1 より、x315yx \approx \sqrt[5]{31}y となる。
c4|c|^4 の値を評価するために、sinπ5\sin \frac{\pi}{5} を用いる。
15(315)4y1(315sinπ5)4y5\frac{1}{5 (\sqrt[5]{31})^4 |y|} \approx \frac{1}{(\sqrt[5]{31} \sin \frac{\pi}{5})^4 |y|^5} が成り立つ。
ゆえに、xy315Ay5|\frac{x}{y} - \sqrt[5]{31}| \le \frac{A}{|y|^5} が示された。

3. 最終的な答え

xy315Ay5|\frac{x}{y} - \sqrt[5]{31}| \le \frac{A}{|y|^5}

「数論」の関連問題

$n$ を自然数とするとき、$n^3 + 5n$ が6の倍数であることを証明します。

整数の性質倍数証明因数分解
2025/4/15

$n$ が正の整数のとき、$n > 3$ ならば、$n! > 2^n$ が成り立つことを数学的帰納法で証明する。

数学的帰納法階乗不等式
2025/4/15

$n$を自然数とするとき、$\sqrt{50-n^2}$の値が整数となるような$n$の個数を求める。

平方根整数の性質平方数自然数
2025/4/15

4桁の整数 $N$ がある。ただし、一の位は0ではない。$N$ の桁の順番を逆にしたものを $R(N)$ とする。$R(N) = 4N + 3$ を満たす $N$ を全て求める。

整数の性質方程式
2025/4/15

問題は、整数の性質に関する穴埋め問題と、素数を答える問題、素因数分解に関する穴埋め問題です。具体的には、以下の3つの問題が含まれています。 * 1以上の整数に関する用語の定義と例に関する穴埋め。 ...

整数の性質約数素数素因数分解
2025/4/15

$n$ を自然数とする。$\sqrt[8]{\sqrt[3]{90n}+1}$ の形で表せない素数はあるか、という問題です。

素数整数の性質代数
2025/4/14

与えられた対数の値($\log_{10}2 = 0.3010$, $\log_{10}3 = 0.4771$, $\log_{10}7 = 0.8451$)を使って、以下の問題を解きます。 (1) $...

対数桁数剰余1の位数の性質
2025/4/14

$am = 10^n - 1$ を満たす正の整数の組 $(m, n)$ が存在する整数 $a$ の条件を求める問題です。

整数の性質約数倍数合同式
2025/4/14

整数 $x, y (y \neq 0)$ は $x^5 - 31y^5 = 1$ を満たすとする。 $A = \frac{1}{(\sqrt[5]{31} \sin \frac{\pi}{5})^4}...

不定方程式ディオファントス方程式数の性質不等式
2025/4/14

問題は、「2つの奇数の積は、奇数である」という命題が正しいことを証明することです。

整数の性質奇数証明
2025/4/14