ユークリッドの互除法を用いて、以下の2つの不定方程式を満たす整数解をそれぞれ1つ求める。 (1) $53x + 37y = 1$ (2) $19x - 43y = 1$

数論不定方程式ユークリッドの互除法整数解
2025/5/14

1. 問題の内容

ユークリッドの互除法を用いて、以下の2つの不定方程式を満たす整数解をそれぞれ1つ求める。
(1) 53x+37y=153x + 37y = 1
(2) 19x43y=119x - 43y = 1

2. 解き方の手順

(1) 53x+37y=153x + 37y = 1 の場合
まず、53と37に対してユークリッドの互除法を行う。
53=371+1653 = 37 \cdot 1 + 16
37=162+537 = 16 \cdot 2 + 5
16=53+116 = 5 \cdot 3 + 1
5=15+05 = 1 \cdot 5 + 0
次に、余りを逆順にたどって、1を表す。
1=16531 = 16 - 5 \cdot 3
1=16(37162)3=16373+166=1673731 = 16 - (37 - 16 \cdot 2) \cdot 3 = 16 - 37 \cdot 3 + 16 \cdot 6 = 16 \cdot 7 - 37 \cdot 3
1=(53371)7373=537377373=53737101 = (53 - 37 \cdot 1) \cdot 7 - 37 \cdot 3 = 53 \cdot 7 - 37 \cdot 7 - 37 \cdot 3 = 53 \cdot 7 - 37 \cdot 10
したがって、537+37(10)=153 \cdot 7 + 37 \cdot (-10) = 1 となる。
よって、x=7x = 7, y=10y = -10 が解の一つである。
(2) 19x43y=119x - 43y = 1 の場合
19と43に対してユークリッドの互除法を行う。
43=192+543 = 19 \cdot 2 + 5
19=53+419 = 5 \cdot 3 + 4
5=41+15 = 4 \cdot 1 + 1
4=14+04 = 1 \cdot 4 + 0
次に、余りを逆順にたどって、1を表す。
1=5411 = 5 - 4 \cdot 1
1=5(1953)1=519+53=54191 = 5 - (19 - 5 \cdot 3) \cdot 1 = 5 - 19 + 5 \cdot 3 = 5 \cdot 4 - 19
1=(43192)419=43419819=4341991 = (43 - 19 \cdot 2) \cdot 4 - 19 = 43 \cdot 4 - 19 \cdot 8 - 19 = 43 \cdot 4 - 19 \cdot 9
したがって、19(9)+434=119 \cdot (-9) + 43 \cdot 4 = 1となる。
求める方程式は 19x43y=119x - 43y = 1であるから、19x+(43)y=119x + (-43)y = 1 と変形できる。
よって、x=9x = -9, y=4y = -419x+(43)y=119x+ (-43)y=1の解である。
したがって、x=9x = -9, y=4y = -4とすると、19(9)43(4)=119(-9)-43(-4)=1となり、19(9)43(4)=171+172=119(-9) - 43(-4) = -171 + 172 = 1を満たす。

3. 最終的な答え

(1) x=7x = 7, y=10y = -10
(2) x=9x = -9, y=4y = -4

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