問題は、与えられた不等式 $\frac{a+b}{2ab} \geq \sqrt{ab}$ が成り立つかどうかを調べることです。

代数学不等式相加相乗平均代数不等式数式変形
2025/4/15

1. 問題の内容

問題は、与えられた不等式 a+b2abab\frac{a+b}{2ab} \geq \sqrt{ab} が成り立つかどうかを調べることです。

2. 解き方の手順

まず、与えられた不等式を整理します。
両辺に 2ab2ab をかけると、
a+b2ababa+b \geq 2ab\sqrt{ab}
a+b2(ab)32a+b \geq 2(ab)^{\frac{3}{2}}
ここで相加相乗平均の関係を使うことを考えます。a,b>0a, b > 0 であると仮定すると、
a+b2ab\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}
が成り立ちます。
したがって、a+b2aba+b \geq 2\sqrt{ab} です。
与えられた不等式との比較を容易にするために、
2ab2(ab)322\sqrt{ab} \geq 2(ab)^{\frac{3}{2}}
が成り立つかどうかを考えます。
両辺を2で割ると、
ab(ab)32\sqrt{ab} \geq (ab)^{\frac{3}{2}}
両辺をab\sqrt{ab}で割ると、(ただしab0ab \ne 0)
1ab1 \geq ab
つまり、0<ab10 < ab \leq 1 であれば、ab(ab)32\sqrt{ab} \geq (ab)^{\frac{3}{2}} が成り立ちます。
しかし、一般に、a+b2(ab)32a+b \geq 2(ab)^{\frac{3}{2}} は成り立ちません。反例として、a=2,b=2a=2, b=2 を考えると、a+b=4a+b = 4 であり、2(ab)32=2(4)32=2(8)=162(ab)^{\frac{3}{2}} = 2(4)^{\frac{3}{2}} = 2(8) = 16 なので、4164 \geq 16 は成り立ちません。
与えられた不等式 a+b2abab\frac{a+b}{2ab} \geq \sqrt{ab} を変形すると、a+b2(ab)ab=(ab)32\frac{a+b}{2} \geq (ab)\sqrt{ab} = (ab)^{\frac{3}{2}} となります。相加相乗平均の不等式から a+b2ab\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab} がわかります。したがって、ab(ab)32\sqrt{ab} \geq (ab)^{\frac{3}{2}} が成立すればよいです。この不等式は 1ab1 \geq ab と同値です。つまり、0<ab10 < ab \leq 1 が成り立つ場合に、与えられた不等式は成り立ちます。しかし、ab>1ab > 1 の場合は不等式は成り立ちません。

3. 最終的な答え

与えられた不等式は、常に成り立つわけではありません。0<ab10 < ab \leq 1 の場合にのみ成り立ちます。

「代数学」の関連問題