$p$ を正の定数とし、点 $F(0, p)$ を焦点、直線 $y = -p$ を準線とする放物線を $C$ とする。 $C$ 上の点 $Q(x_0, y_0)$ ($x_0 \neq 0$) を考える。点 $Q$ と $F$ を通る直線を $l_1$ 、点 $Q$ を通り放物線 $C$ の軸に平行な直線を $l_2$ とする。このとき、点 $Q$ における $C$ の接線 $l$ は $l_1$ と $l_2$ のなす角を二等分することを示せ。

幾何学放物線接線焦点準線二等分線
2025/4/15

1. 問題の内容

pp を正の定数とし、点 F(0,p)F(0, p) を焦点、直線 y=py = -p を準線とする放物線を CC とする。
CC 上の点 Q(x0,y0)Q(x_0, y_0) (x00x_0 \neq 0) を考える。点 QQFF を通る直線を l1l_1 、点 QQ を通り放物線 CC の軸に平行な直線を l2l_2 とする。このとき、点 QQ における CC の接線 lll1l_1l2l_2 のなす角を二等分することを示せ。

2. 解き方の手順

放物線 CC の方程式は、焦点からの距離と準線からの距離が等しいことから、
x2+(yp)2=y+p\sqrt{x^2 + (y-p)^2} = |y+p|
両辺を2乗して整理すると、
x2+y22py+p2=y2+2py+p2x^2 + y^2 - 2py + p^2 = y^2 + 2py + p^2
x2=4pyx^2 = 4py
したがって、放物線 CC の方程式は
y=14px2y = \frac{1}{4p} x^2
Q(x0,y0)Q(x_0, y_0)CC 上の点であるから、
y0=14px02y_0 = \frac{1}{4p} x_0^2
CC の方程式を y=f(x)=14px2y = f(x) = \frac{1}{4p} x^2 とすると、f(x)=12pxf'(x) = \frac{1}{2p} x
QQ における CC の接線 ll の傾きは f(x0)=x02pf'(x_0) = \frac{x_0}{2p}
したがって、接線 ll の方程式は
yy0=x02p(xx0)y - y_0 = \frac{x_0}{2p} (x - x_0)
y=x02pxx022p+y0y = \frac{x_0}{2p} x - \frac{x_0^2}{2p} + y_0
y=x02pxx022p+x024py = \frac{x_0}{2p} x - \frac{x_0^2}{2p} + \frac{x_0^2}{4p}
y=x02pxx024py = \frac{x_0}{2p} x - \frac{x_0^2}{4p}
直線 l2l_2 は点 QQ を通り放物線 CC の軸(y軸)に平行な直線なので、x=x0x = x_0
l2l_2ll のなす角を θ1\theta_1 とすると、
tanθ1=x02p1+x02p=1x02p=2px0\tan \theta_1 = \left| \frac{\frac{x_0}{2p} - \infty}{1 + \frac{x_0}{2p} \cdot \infty} \right| = \left| \frac{1}{\frac{x_0}{2p}} \right|= \frac{2p}{x_0}
直線 l1l_1 は点 Q(x0,y0)Q(x_0, y_0) と点 F(0,p)F(0, p) を通る直線なので、傾きは y0px00=y0px0=x024ppx0=x024p24px0=(x02p)(x0+2p)4px0\frac{y_0 - p}{x_0 - 0} = \frac{y_0 - p}{x_0} = \frac{\frac{x_0^2}{4p} - p}{x_0} = \frac{x_0^2 - 4p^2}{4px_0} = \frac{(x_0 - 2p)(x_0 + 2p)}{4px_0}
l1l_1ll のなす角を θ2\theta_2 とすると、
tanθ2=x02px024p24px01+x02px024p24px0=4px022px02+8p38p2x0+x034px0=2px02+8p3x03+4p2x0=2p(x02+4p2)x0(x02+4p2)=2px0\tan \theta_2 = \left| \frac{\frac{x_0}{2p} - \frac{x_0^2 - 4p^2}{4px_0}}{1 + \frac{x_0}{2p} \cdot \frac{x_0^2 - 4p^2}{4px_0}} \right| = \left| \frac{4px_0^2 - 2px_0^2 + 8p^3}{8p^2x_0 + x_0^3 - 4px_0} \right| = \left| \frac{2px_0^2 + 8p^3}{x_0^3 + 4p^2x_0} \right| = \left| \frac{2p(x_0^2 + 4p^2)}{x_0(x_0^2 + 4p^2)} \right| = \left| \frac{2p}{x_0} \right|
tanθ1=tanθ2\tan \theta_1 = \tan \theta_2 なので、θ1=θ2\theta_1 = \theta_2
よって、接線 lll1l_1l2l_2 のなす角を二等分する。

3. 最終的な答え

点QにおけるCの接線lは、l1とl2のなす角を二等分する。

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