与えられた漸化式 $a_{n+2} = 5a_{n+1} - 6a_n$ および初期条件 $a_1 = 1$, $a_2 = 5$ を持つ数列 $\{a_n\}$ の一般項が、$a_n = A \cdot 2^n + B \cdot 3^n$ と表される理由を説明する問題です。

代数学漸化式特性方程式数列一般項
2025/4/16

1. 問題の内容

与えられた漸化式 an+2=5an+16ana_{n+2} = 5a_{n+1} - 6a_n および初期条件 a1=1a_1 = 1, a2=5a_2 = 5 を持つ数列 {an}\{a_n\} の一般項が、an=A2n+B3na_n = A \cdot 2^n + B \cdot 3^n と表される理由を説明する問題です。

2. 解き方の手順

(1) 漸化式の特性方程式を立て、その解を求めます。
漸化式 an+2=5an+16ana_{n+2} = 5a_{n+1} - 6a_n に対して、特性方程式は
x2=5x6x^2 = 5x - 6
となります。これは
x25x+6=0x^2 - 5x + 6 = 0
と変形できます。
(2) 特性方程式を解きます。
x25x+6=0x^2 - 5x + 6 = 0 は因数分解できて、
(x2)(x3)=0(x - 2)(x - 3) = 0
となるため、x=2,3x = 2, 3 が解となります。
(3) 一般項を特性方程式の解を用いて表します。
特性方程式が異なる2つの解 α\alphaβ\beta を持つとき、漸化式の一般項は an=Aαn+Bβna_n = A \alpha^n + B \beta^n と表せます。
今回の特性方程式の解は x=2,3x = 2, 3 であるため、一般項は an=A2n+B3na_n = A \cdot 2^n + B \cdot 3^n と表されます。
(4) 初期条件を用いて A と B の値を決定します。
a1=1a_1 = 1 より、A21+B31=1A \cdot 2^1 + B \cdot 3^1 = 1 なので、
2A+3B=12A + 3B = 1
a2=5a_2 = 5 より、A22+B32=5A \cdot 2^2 + B \cdot 3^2 = 5 なので、
4A+9B=54A + 9B = 5
この2つの連立方程式を解きます。
2A+3B=12A + 3B = 1 を2倍すると、4A+6B=24A + 6B = 2 となります。
4A+9B=54A + 9B = 5 から 4A+6B=24A + 6B = 2 を引くと、3B=33B = 3 となるので、B=1B = 1
2A+3(1)=12A + 3(1) = 1 より、2A=22A = -2 なので、A=1A = -1
したがって、an=12n+13na_n = -1 \cdot 2^n + 1 \cdot 3^n となります。

3. 最終的な答え

数列{an}\{a_n\}の一般項は an=A2n+B3na_n = A \cdot 2^n + B \cdot 3^n と表され、これは特性方程式の解が2と3であることに由来します。初期条件から A=1A = -1, B=1B = 1 が求まり、一般項は an=2n+3na_n = -2^n + 3^n となります。

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