点 $(2, a)$ を通り、曲線 $y = -e^t$ に2本の接線が引けるような実数 $a$ の値の範囲を求める問題です。

解析学微分接線指数関数グラフ極値
2025/4/16

1. 問題の内容

(2,a)(2, a) を通り、曲線 y=ety = -e^t に2本の接線が引けるような実数 aa の値の範囲を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、接点の xx 座標を tt とおくと、曲線 y=ety = -e^t 上の点 (t,et)(t, -e^t) における接線の方程式は、微分 y=ety' = -e^t より、
y=etx+(t1)ety = -e^t x + (t - 1)e^t となります。
この接線が点 (2,a)(2, a) を通るので、a=et2+(t+1)eta = -e^t \cdot 2 + (t + 1)e^t となり、a=(t1)eta = (t - 1)e^t と表せます。
ここで、f(t)=(t1)etf(t) = (t-1)e^t とおくと、y=f(t)y = f(t) のグラフを描くことを考えます。
f(t)=et+(t1)et=tetf'(t) = e^t + (t-1)e^t = te^t
f(t)=0f'(t) = 0 となるのは t=0t=0 の時です。
t<0t<0f(t)<0f'(t)<0, t>0t>0f(t)>0f'(t)>0 となるので、t=0t=0で極小値を持ち、その値はf(0)=(01)e0=1f(0) = (0-1)e^0 = -1 です。
また、tt \to -\inftyf(t)0f(t) \to 0, tt \to \inftyf(t)f(t) \to \infty となります。
従って、y=f(t)y=f(t)のグラフは、選択肢の④となります。
(2,a)(2, a) から曲線に2本の接線が引ける条件は、f(t)=(t1)etf(t)=(t-1)e^t となる tt が2つ存在する条件です。そのため、aa は極小値 f(0)=1f(0) = -1 より大きい範囲をとります。
したがって、a>1a > -1
しかし、ここで元の問題の y=exy = -e^x のグラフを考えると、f(t)=(t1)etf(t)=(t-1)e^t ではなく、f(t)=(t2)etf(t) = (t-2)e^tとなります。
f(t)=et+(t2)et=(t1)etf'(t)= e^t + (t-2)e^t = (t-1)e^t
f(t)=0f'(t) = 0 となるのは t=1t=1 の時です。
t<1t<1f(t)<0f'(t)<0, t>1t>1f(t)>0f'(t)>0 となるので、t=1t=1で極小値を持ち、その値はf(1)=(12)e1=ef(1) = (1-2)e^1 = -e です。
また、tt \to -\inftyf(t)0f(t) \to 0, tt \to \inftyf(t)f(t) \to \infty となります。
従って、y=f(t)y=f(t)のグラフは、選択肢の④を t=1,a=et=1, a=-e に平行移動したものとなります。
曲線に2本の接線が引ける条件は、f(t)=af(t) = a となる tt が2つ存在する条件なので、a>ea > -e となります。

3. 最終的な答え

a>ea > -e

「解析学」の関連問題

数列 $\{a_n\}$ は初項が2、公比が $\frac{1}{3}$ の等比数列である。このとき、数列 $\{na_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n = \sum_{k=1}^...

数列級数等比数列無限級数
2025/4/17

数列 $\{a_n\}$ は初項 $2$、公比 $\frac{1}{3}$ の等比数列である。このとき、数列 $\{na_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n = \sum_{k=1}...

数列等比数列級数シグマ
2025/4/17

与えられた6つの関数について、不定積分を求めよ。 (1) $\int (2x^3 + 3x^2 - 4x + 5) \, dx$ (2) $\int \cos x \, dx$ (3) $\int \...

不定積分積分部分積分置換積分三角関数対数関数指数関数
2025/4/17

問題4は与えられた関数を不定積分する問題で、問題5は与えられた関数を定積分する問題です。 問題5のみを解きます。 定積分 $\int_{0}^{2} (x^2 + x + 5) \, dx$ を求めま...

定積分積分多項式
2025/4/17

与えられた4つの関数を微分する問題です。 (1) $y = xe^{-x}$ (2) $y = e^{2x} \sin x$ (3) $y = \frac{\log x}{x}$ (4) $y = \...

微分関数の微分積の微分商の微分対数微分
2025/4/17

与えられた2つの関数について、それぞれの導関数 $f'(x)$ を求める問題です。 (1) $f(x) = \frac{2}{3}x^3 + \frac{1}{2}x - 1$ (2) $f(x) =...

微分導関数合成関数の微分チェーンルール
2025/4/17

次の関数を微分せよ。 (1) $y = xe^{-x}$ (3) $y = \frac{\log x}{x}$

微分関数の微分積の微分商の微分指数関数対数関数
2025/4/17

関数 $y = e^{2x} \sin x$ の導関数 $y'$ を求めよ。

微分導関数指数関数三角関数積の微分法
2025/4/17

自然対数の底の定義 $ \lim_{n \to \infty} (1 + \frac{1}{n})^n = e $ を用いて、極限 $ \lim_{n \to \infty} (1 - \frac{1...

極限自然対数e数列
2025/4/17

実数 $a$ に対して、$\lim_{n \to \infty} \frac{a^n}{n!} = 0$ を示す問題です。

極限数列不等式
2025/4/16