117番の問題は以下の通りです。 (1) $n^2 - 28n + 160$ が素数となるような自然数 $n$ をすべて求めよ。 (2) $\frac{2310}{n}$ が素数となるような自然数 $n$ をすべて求めよ。 118番の問題は整数4800について以下の問いに答えるものです。 (1) 正の約数の個数を求めよ。 (2) 正の約数のうち、5の倍数はいくつあるか。 (3) 正の約数の総和を求めよ。 (4) 正の約数のうち、5の倍数の総和を求めよ。 119番の問題は以下の通りです。 (1) 500以下の自然数のうち、正の約数が9個である数の個数を求めよ。 (2) 24の倍数で、正の約数の個数が21個である自然数 $n$ を求めよ。

数論素数約数因数分解整数の性質約数の個数約数の総和
2025/4/19

1. 問題の内容

117番の問題は以下の通りです。
(1) n228n+160n^2 - 28n + 160 が素数となるような自然数 nn をすべて求めよ。
(2) 2310n\frac{2310}{n} が素数となるような自然数 nn をすべて求めよ。
118番の問題は整数4800について以下の問いに答えるものです。
(1) 正の約数の個数を求めよ。
(2) 正の約数のうち、5の倍数はいくつあるか。
(3) 正の約数の総和を求めよ。
(4) 正の約数のうち、5の倍数の総和を求めよ。
119番の問題は以下の通りです。
(1) 500以下の自然数のうち、正の約数が9個である数の個数を求めよ。
(2) 24の倍数で、正の約数の個数が21個である自然数 nn を求めよ。

2. 解き方の手順

117 (1)
n228n+160=(n8)(n20)n^2 - 28n + 160 = (n-8)(n-20) と因数分解できます。
これが素数となるのは、(n8)(n-8)(n20)(n-20)のどちらか一方が1または-1であり、もう一方が素数または素数の符号を変えたものになる場合です。
- n8=1n-8 = 1 のとき、n=9n = 9(n20)=920=11(n-20) = 9-20 = -11(n8)(n20)=11(n-8)(n-20) = -11。素数ではない。
- n8=1n-8 = -1 のとき、n=7n = 7(n20)=720=13(n-20) = 7-20 = -13(n8)(n20)=13(n-8)(n-20) = 13。素数。
- n20=1n-20 = 1 のとき、n=21n = 21(n8)=218=13(n-8) = 21-8 = 13(n8)(n20)=13(n-8)(n-20) = 13。素数。
- n20=1n-20 = -1 のとき、n=19n = 19(n8)=198=11(n-8) = 19-8 = 11(n8)(n20)=11(n-8)(n-20) = -11。素数ではない。
よって、n=7,21n=7, 21
117 (2)
2310n\frac{2310}{n}が素数となるような自然数 nn を求めます。
2310=2×3×5×7×112310 = 2 \times 3 \times 5 \times 7 \times 11
2310n=p\frac{2310}{n} = p (素数) とすると、n=2310pn = \frac{2310}{p} となります。
pp2,3,5,7,112, 3, 5, 7, 11のいずれかです。
- p=2p=2 のとき、n=23102=1155n = \frac{2310}{2} = 1155
- p=3p=3 のとき、n=23103=770n = \frac{2310}{3} = 770
- p=5p=5 のとき、n=23105=462n = \frac{2310}{5} = 462
- p=7p=7 のとき、n=23107=330n = \frac{2310}{7} = 330
- p=11p=11 のとき、n=231011=210n = \frac{2310}{11} = 210
よって、n=1155,770,462,330,210n = 1155, 770, 462, 330, 210
118 (1)
4800=48×100=24×3×22×52=26×31×524800 = 48 \times 100 = 2^4 \times 3 \times 2^2 \times 5^2 = 2^6 \times 3^1 \times 5^2
約数の個数は (6+1)(1+1)(2+1)=7×2×3=42(6+1)(1+1)(2+1) = 7 \times 2 \times 3 = 42
118 (2)
4800=26×31×524800 = 2^6 \times 3^1 \times 5^2
5の倍数となる約数は、少なくとも5を1つ含む必要があります。つまり、515^1または525^2を含む必要があります。
5の倍数の個数は 26×31×512^6 \times 3^1 \times 5^1 または 26×31×522^6 \times 3^1 \times 5^2の約数の個数を数えれば良いので、5k5^k (k >= 1)となるものだから、
(6+1)(1+1)(2)=7×2×2=28(6+1)(1+1)(2) = 7 \times 2 \times 2 = 28
118 (3)
約数の総和は (1+2+22+23+24+25+26)(1+3)(1+5+52)=(127)(4)(31)=15748(1+2+2^2+2^3+2^4+2^5+2^6)(1+3)(1+5+5^2) = (127)(4)(31) = 15748
118 (4)
5の倍数の約数の総和は
(1+2+22+23+24+25+26)(1+3)(5+52)=(127)(4)(30)=15240(1+2+2^2+2^3+2^4+2^5+2^6)(1+3)(5+5^2) = (127)(4)(30) = 15240
119 (1)
約数が9個であるということは、n=p8n = p^8 (pは素数) または n=p2q2n = p^2q^2 (p, qは異なる素数) の形になります。
n=p8n = p^8 のとき、28=256<5002^8 = 256 < 50038>5003^8 > 500 なので、n=256n = 256のみ。
n=p2q2n = p^2q^2 のとき、 n=(pq)2<500n = (pq)^2 < 500。 よって、pq<50022.36pq < \sqrt{500} \approx 22.36
- p=2p=2 のとき、2q<22.362q < 22.36 より q<11.18q < 11.18q=3,5,7,11q=3,5,7,11n=36,100,196,484n=36, 100, 196, 484
- p=3p=3 のとき、3q<22.363q < 22.36 より q<7.45q < 7.45q=2,5,7q=2,5,7q=2q=2は重複。 n=225,441n=225, 441
- p=5p=5 のとき、5q<22.365q < 22.36 より q<4.47q < 4.47q=2,3q=2,3。重複。
- p=7p=7 のとき、7q<22.367q < 22.36 より q<3.19q < 3.19q=2,3q=2,3。重複。
- p=11p=11のとき、11q<22.3611q < 22.36 より q<2.03q < 2.03q=2q=2。重複。
よって、n=36,100,196,225,256,441,484n = 36, 100, 196, 225, 256, 441, 484。7個。
119 (2)
nnは24の倍数なので、n=24k=23×3×kn = 24k = 2^3 \times 3 \times k
約数の個数が21個なので、 21=3×721 = 3 \times 7 または 21=21×121 = 21 \times 1
約数の個数が21であるためには、nnp20p^{20} または p6q2p^6 q^2 または p2q6p^2q^6の形になります。しかし、nnは24の倍数なので、2233を約数に持つ必要があります。
n=p20n=p^{20} はあり得ない。
n=p6q2n=p^6 q^2の場合、nn26×32=64×9=5762^6 \times 3^2 = 64 \times 9 = 576の形を取ります。 n=24kn=24kなので、576=24k576=24kから、k=24k=24となります。
n=p2q6n=p^2 q^6の場合、nn22×36=4×729=29162^2 \times 3^6 = 4 \times 729 = 2916の形を取ります。 n=24kn=24kなので、2916=24k2916=24kから、k=121.5k=121.5となり、kkは整数ではないので、n=24kn=24kを満たしません。
また、n=p20,p6q2,p2q6n = p^20, p^6 q^2, p^2 q^6でなく、n=p20n = p^20 はありえません。
n=2a3bn = 2^a 3^b, a>=3a >= 3, b>=1b >= 1, (a+1)(b+1)=21=3×7=1×21(a+1)(b+1) = 21 = 3 \times 7 = 1 \times 21.
もし a+1=7a+1=7, b+1=3b+1=3, a=6a=6, b=2b=2. n=2632=64×9=576n = 2^6 3^2 = 64 \times 9 = 576.
576/24=24576 / 24 = 24 なので、n=576n=576 は条件を満たします。
もし a+1=3a+1=3, b+1=7b+1=7, a=2a=2, b=6b=6. これは a3a \ge 3 に反する。
もし a+1=21a+1=21, b+1=1b+1=1, a=20a=20, b=0b=0. これは b1b \ge 1 に反する。
もし a+1=1a+1=1, b+1=21b+1=21, a=0a=0, b=20b=20. これは a3a \ge 3 に反する。
答えは n=576n=576

3. 最終的な答え

117 (1) n=7,21n = 7, 21
117 (2) n=1155,770,462,330,210n = 1155, 770, 462, 330, 210
118 (1) 42個
118 (2) 28個
118 (3) 15748
118 (4) 15240
119 (1) 7個
119 (2) n=576n = 576

「数論」の関連問題

問題文は2つの主張からなり、2番目の主張について考える。 3で割ったとき余りが1と2になる連続する2つの整数を考える。 その2つの整数の積から2を引いた数は9で割り切れることを示す。

整数の性質合同算術約数と倍数
2025/4/19

連続する2つの整数を3で割ったとき、余りがそれぞれ1と2になる。この2つの整数の積から2を引いた数が9で割り切れることを示しなさい。

整数の性質剰余因数分解倍数
2025/4/19

70の約数の個数を求める問題です。

約数素因数分解整数の性質
2025/4/19

$x, y, x', y'$ が有理数のとき、$x + \sqrt{2}y = x' + \sqrt{2}y'$ ならば、$x = x'$ かつ $y = y'$ であることを証明する問題です。空欄 ...

無理数有理数証明代数
2025/4/18

252をある自然数で割ったとき、その商が自然数の2乗になるような自然数を全て求める問題です。

約数素因数分解整数の性質平方数
2025/4/18

$\frac{77}{111}$ を小数で表したとき、小数第 $n$ 位にあらわれる数字を $a_n$ とします。$a_n$ を $n$ を用いた1つの式で表しなさい。ただし、三角関数を用いて答えるこ...

循環小数三角関数数列
2025/4/18

$\frac{77}{111}$ を小数で表したとき、小数第 $n$ 位にあらわれる数字を $a_n$ とします。$a_n$ を $n$ を用いた1つの式で表しなさい。ただし、三角関数を用いて答えるこ...

循環小数三角関数数列周期性
2025/4/18

分数 $\frac{77}{111}$ を小数で表したとき、小数第 $n$ 位の数字を $a_n$ とします。$a_n$ を $n$ を用いた1つの式で表してください。

循環小数数列三角関数
2025/4/18

$\frac{77}{111}$ を小数で表したとき、小数第 $n$ 位にあらわれる数字を $a_n$ とします。$a_n$ を $n$ を用いた1つの式で表してください。また、与えられた式 $a_n...

循環小数数列三角関数
2025/4/18

$\frac{77}{111}$ を小数で表したとき、小数第 $n$ 位にあらわれる数字を $a_n$ とする。$a_n$ を $n$ を用いた1つの式で表しなさい。

循環小数三角関数周期性数列表現
2025/4/18