任意の実数 $k$ に対して、$(ka, b) = k(a, b)$ が成り立つことを示す問題です。ただし、$ka$ は幾何ベクトル $a$ の定数倍であり、内積 $(a, b) = |a||b|\cos\theta$ を利用します。

幾何学ベクトル内積幾何ベクトル実数倍
2025/4/21

1. 問題の内容

任意の実数 kk に対して、(ka,b)=k(a,b)(ka, b) = k(a, b) が成り立つことを示す問題です。ただし、kaka は幾何ベクトル aa の定数倍であり、内積 (a,b)=abcosθ(a, b) = |a||b|\cos\theta を利用します。

2. 解き方の手順

まず、k>0k > 0 の場合、kakaaa と同じ方向で、大きさは a|a|kk 倍です。したがって、
ka=ka|ka| = k|a|
であり、kakabb のなす角は aabb のなす角と同じなので、θ\theta となります。
よって、内積の定義より、
(ka,b)=kabcosθ=(ka)bcosθ=k(abcosθ)=k(a,b)(ka, b) = |ka||b|\cos\theta = (k|a|)|b|\cos\theta = k(|a||b|\cos\theta) = k(a, b)
次に、k=0k = 0 の場合、ka=0ka = 0 なので、(ka,b)=(0,b)=0(ka, b) = (0, b) = 0 となります。
また、k(a,b)=0(a,b)=0k(a, b) = 0(a, b) = 0 なので、(ka,b)=k(a,b)(ka, b) = k(a, b) が成り立ちます。
最後に、k<0k < 0 の場合、kakaaa と反対の方向で、大きさは a|a|k-k 倍です。したがって、
ka=ka|ka| = -k|a|
であり、kakabb のなす角は aabb のなす角に対して π\pi だけ異なります。したがって、kakabb のなす角は θ+π\theta + \pi となります。
よって、内積の定義より、
(ka,b)=kabcos(θ+π)=(ka)bcos(θ+π)=k(abcos(θ+π))(ka, b) = |ka||b|\cos(\theta + \pi) = (-k|a|)|b|\cos(\theta + \pi) = -k(|a||b|\cos(\theta + \pi))
ここで、cos(θ+π)=cosθ\cos(\theta + \pi) = -\cos\theta であるから、
(ka,b)=k(ab(cosθ))=k(abcosθ)=k(a,b)(ka, b) = -k(|a||b|(-\cos\theta)) = k(|a||b|\cos\theta) = k(a, b)
したがって、任意の実数 kk に対して、(ka,b)=k(a,b)(ka, b) = k(a, b) が成り立ちます。

3. 最終的な答え

任意の実数 kk に対して、(ka,b)=k(a,b)(ka, b) = k(a, b) が成り立つ。

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