三角形 ABC が鋭角三角形であるためには、角 A, 角 B, 角 C がすべて鋭角である必要があります。これは、以下の3つの不等式が成り立つことと同値です。
* AB⋅AC>0 * BA⋅BC>0 * CA⋅CB>0 ここで、AB=z−1, AC=z2−1, BA=1−z, BC=z2−z, CA=1−z2, CB=z−z2 です。 まず、AB⋅AC>0 は、(z−1)(z−1)+(z2−1)(z2−1)>0 となります。 Re((z−1)(z2−1))>0となり、Re((z−1)(z2−1))>0となります。 同様に、BA⋅BC>0 は、Re((1−z)(z2−z))>0となります。これは、Re((1−z)z(z−1))>0、つまりRe((z−1)2z)<0となります。 最後に、CA⋅CB>0 は、Re((1−z2)(z−z2))>0となります。これは、Re((1−z2)z(1−z))>0、つまりRe((1−z2)z(1−z))>0となります。 z=x+iyとおき、それぞれの不等式を計算し、複素数平面上で範囲を図示します。 ただし、三角形をなすためには、z=1 かつ z2=1 かつ z2=z である必要があります。これは z=1 かつ z=−1 かつ z=0 であることを意味します。 最初の条件 Re((z−1)(z2−1))>0 は、Re((x+iy−1)((x−iy)2−1))>0から Re((x+iy−1)(x2−y2−1−2ixy))>0となり、 (x−1)(x2−y2−1)+2xy2>0となります。 2番目の条件 Re((z−1)2z)<0 は、Re((x+iy−1)2(x−iy))<0から Re((x−1+iy)2(x−iy))<0となり、 Re((x−1)2−y2+2iy(x−1))(x−iy)<0となり、 ((x−1)2−y2)x+2y2(x−1)<0、つまり (x−1)(x2−2x+1−y2)+2y2(x−1)<0、 (x−1)(x2−2x+1+y2)<0、 (x−1)((x−1)2+y2)<0、 (x−1)∣z−1∣2<0となります。よって、x<1です。 3番目の条件 Re((1−z2)z(1−z))>0 は、Re((1−(x+iy)2)(x−iy)(1−(x+iy)))>0となり、z=x+iyとして計算し、複素数平面上で範囲を図示します。