楕円 $\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1$ 上の点 $P(x_1, y_1)$ における接線 $l$ について、以下の問いに答える。 (1) $y_1 \neq 0$ のとき、接線 $l$ の傾きを点 $P$ の座標を用いて表す。 (2) 接線 $l$ の方程式を求める。ただし、$y_1 \neq 0$ のときと $y_1 = 0$ のときで場合分けして答える。

幾何学楕円接線微分陰関数
2025/4/22

1. 問題の内容

楕円 x2a2+y2b2=1\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1 上の点 P(x1,y1)P(x_1, y_1) における接線 ll について、以下の問いに答える。
(1) y10y_1 \neq 0 のとき、接線 ll の傾きを点 PP の座標を用いて表す。
(2) 接線 ll の方程式を求める。ただし、y10y_1 \neq 0 のときと y1=0y_1 = 0 のときで場合分けして答える。

2. 解き方の手順

(1) 楕円の方程式 x2a2+y2b2=1\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1xx で微分する。
ddx(x2a2+y2b2)=ddx(1)\frac{d}{dx} \left( \frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} \right) = \frac{d}{dx} (1)
2xa2+2yb2dydx=0\frac{2x}{a^2} + \frac{2y}{b^2} \frac{dy}{dx} = 0
2yb2dydx=2xa2\frac{2y}{b^2} \frac{dy}{dx} = -\frac{2x}{a^2}
dydx=b2a2xy\frac{dy}{dx} = -\frac{b^2}{a^2} \frac{x}{y}
P(x1,y1)P(x_1, y_1) における接線の傾きは、上記の式に x=x1x=x_1y=y1y=y_1 を代入して、
dydxP=b2a2x1y1\frac{dy}{dx} \Big|_{P} = -\frac{b^2}{a^2} \frac{x_1}{y_1}
(2) 接線 ll の方程式を求める。
(i) y10y_1 \neq 0 のとき
接線の方程式は、yy1=b2a2x1y1(xx1)y - y_1 = -\frac{b^2}{a^2} \frac{x_1}{y_1} (x - x_1)
yy1y12=b2a2xx1+b2a2x12y y_1 - y_1^2 = -\frac{b^2}{a^2} x x_1 + \frac{b^2}{a^2} x_1^2
b2a2xx1+yy1=b2a2x12+y12\frac{b^2}{a^2} x x_1 + y y_1 = \frac{b^2}{a^2} x_1^2 + y_1^2
両辺を b2b^2 で割ると、
xx1a2+yy1b2=x12a2+y12b2\frac{x x_1}{a^2} + \frac{y y_1}{b^2} = \frac{x_1^2}{a^2} + \frac{y_1^2}{b^2}
P(x1,y1)P(x_1, y_1) は楕円上の点であるから、x12a2+y12b2=1\frac{x_1^2}{a^2} + \frac{y_1^2}{b^2} = 1 が成り立つ。
したがって、接線の方程式は xx1a2+yy1b2=1\frac{x x_1}{a^2} + \frac{y y_1}{b^2} = 1
(ii) y1=0y_1 = 0 のとき
x12a2+y12b2=1\frac{x_1^2}{a^2} + \frac{y_1^2}{b^2} = 1 より、x12a2=1\frac{x_1^2}{a^2} = 1 なので、x1=±ax_1 = \pm a である。
このとき、接線は x=±ax = \pm a である。
これは x(±a)a2+y0b2=1\frac{x (\pm a)}{a^2} + \frac{y \cdot 0}{b^2} = 1 と書けるので xx1a2+yy1b2=1\frac{x x_1}{a^2} + \frac{y y_1}{b^2} = 1 と同じ形になる。

3. 最終的な答え

(1) 接線 ll の傾き: b2a2x1y1-\frac{b^2}{a^2} \frac{x_1}{y_1}
(2) 接線 ll の方程式: xx1a2+yy1b2=1\frac{x x_1}{a^2} + \frac{y y_1}{b^2} = 1

「幾何学」の関連問題

平行四辺形ABCDにおいて、$BE = DF$であるとき、$\triangle ABE \equiv \triangle CDF$であることを証明する。

平行四辺形合同証明三角形
2025/4/22

平行四辺形ABCDにおいて、BE = DFであるとき、三角形ABEと三角形CDFが合同であることを証明する。

幾何合同平行四辺形証明
2025/4/22

$AB=BC=AD$であるとき、$\angle x$の大きさを求める問題です。図には$\angle ABD=70^\circ$と$\angle ADB=40^\circ$が示されています。

角度二等辺三角形三角形の内角の和
2025/4/22

直線 $l$ と直線 $m$ が平行であるとき、図に示された角度から、$∠x$ の大きさを求める問題です。

角度平行線錯角
2025/4/22

正九角形の1つの内角の大きさを求める問題です。

多角形内角正九角形
2025/4/22

直線 $l$ の式が $2x + 3y = 24$、直線 $m$ の式が $y = \frac{1}{3}x - 1$ で与えられています。 直線 $l$ と $m$ の交点を A、y軸と直線 $l$...

座標平面直線連立方程式交点三角形の面積
2025/4/22

三角形ABCの内心Iから、辺BC, CA, ABにそれぞれ垂線IL, IM, INを引く。このとき、Iは三角形LMNについてどのような点か。

幾何三角形内心垂線内接円
2025/4/22

$a, b$ を正の定数とする。楕円 $\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1$ 上の点 $P(x_1, y_1)$ における接線を $l$ とする。 (1) $y...

楕円接線微分陰関数微分
2025/4/22

与えられた式 $\frac{x_1 x}{a^2} + \frac{y_1 y}{a^2} = 1$ において、$y_1 = 0$ のとき、なぜ $x_1 = \pm a$ と言えるのかを説明する問題...

楕円接線座標幾何
2025/4/22

(1) 底面の半径が3cm、高さが$3\sqrt{3}$cmの円錐について、表面積と体積を求める。 (2) 半径2cmの球について、表面積と体積を求める。

円錐表面積体積三平方の定理
2025/4/22