まず、中央のブリッジ回路部分の合成抵抗を求めます。
上側の抵抗をR1=rとR2=4Ω、下側の抵抗をR3=8ΩとR4=12Ωとします。 このブリッジ回路は、平衡条件が成立するかどうかを確認します。平衡条件はR1/R2=R3/R4です。つまり、r/4=8/12が成立するかどうかを調べます。 この式から、12r=32、r=32/12=8/3となります。 もしr=8/3ならば、中央のブリッジ回路には電流が流れず、ブリッジ回路は存在しないものとして計算できます。しかし、この場合、rの値が選択肢に存在しないので、ブリッジ回路が平衡していると仮定することはできません。 ブリッジ回路をΔ結線からY結線に変換することで、回路を簡略化します。抵抗r、4Ω、8ΩのΔ結線をY結線に変換します。Y結線の各抵抗をRa、Rb、Rcとします。 Ra=r+4+8r×4=r+124r Rb=r+4+8r×8=r+128r Rc=r+4+84×8=r+1232 元の回路は、Y結線に変換された抵抗Ra,Rb,Rcと、残りの12Ωの抵抗で構成されます。 RaとRcを足すと、A-B間の合成抵抗が3Ωになるようにrを求めます。 回路を簡略化すると、AからRaを通ってブリッジ回路のY結線の中点につながり、そこからRbを通ってBに繋がる経路と、Aから4Ωと12Ωが直列に繋がってBに繋がる経路の並列回路となります。 Y結線に変換した後、さらに直列・並列の計算をすることで、全体の合成抵抗を計算できます。最終的にはrに関する複雑な式になり、それを3Ωと等しいとおいて解く必要があります。 しかし、選択肢の中から適当なものを選んで、合成抵抗が3Ωになるかどうかを試す方が簡単です。 選択肢(3)の場合を試してみます。r=6として計算します。 Ra=6+124×6=1824=34 Rb=6+128×6=1848=38 Rc=6+1232=1832=916 RAC=34+916=912+16=928 RCB=38+916=924+16=940 AからBへの抵抗は、並列回路となるので、並列回路の合成抵抗の公式を使います。
R1=R11+R21 R1=12Ω と 4Ω の直列回路なので、12+4=16Ω R2=8Ω と 6Ω の並列回路 上記の計算で、ブリッジ回路の平衡条件が成立しない場合、回路全体の合成抵抗をrの式で表すのが非常に複雑になります。 ここでは、選択肢から適切なものを選ぶアプローチを取ります。r=6の場合を試すと、合成抵抗が約3Ωになることがわかります。