正の定数 $a$ に対して、不等式 $|2x-3| \le a$ が与えられている。(1) この不等式の解を求めよ。(2) $a=4$ のとき、この不等式を満たす整数 $x$ の個数を求めよ。(3) この不等式を満たす整数 $x$ がちょうど6個存在するような $a$ の値の範囲を求めよ。

代数学絶対値不等式整数解
2025/4/23

1. 問題の内容

正の定数 aa に対して、不等式 2x3a|2x-3| \le a が与えられている。(1) この不等式の解を求めよ。(2) a=4a=4 のとき、この不等式を満たす整数 xx の個数を求めよ。(3) この不等式を満たす整数 xx がちょうど6個存在するような aa の値の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 不等式 2x3a|2x-3| \le a の解を求める。絶対値の不等式なので、
a2x3a-a \le 2x-3 \le a
各辺に3を足すと
3a2x3+a3-a \le 2x \le 3+a
各辺を2で割ると
3a2x3+a2\frac{3-a}{2} \le x \le \frac{3+a}{2}
(2) a=4a=4 のとき、不等式は 342x3+42\frac{3-4}{2} \le x \le \frac{3+4}{2} となり、
12x72-\frac{1}{2} \le x \le \frac{7}{2}
0.5x3.5-0.5 \le x \le 3.5
この範囲に含まれる整数 xx は、0, 1, 2, 3 の4個である。
(3) 不等式 3a2x3+a2\frac{3-a}{2} \le x \le \frac{3+a}{2} を満たす整数 xx がちょうど6個存在する場合を考える。xx が整数なので、xx の範囲は整数で近似して考えることができる。
n3a2<n+1n \le \frac{3-a}{2} < n+1 かつ m1<3+a2mm-1 < \frac{3+a}{2} \le m を満たす整数 n,mn, m が存在するとする。
この時、mn+1=6m-n+1=6 すなわち mn=5m-n=5 が必要。
xx が整数であることに注意すると、
xx が6個であるためには、
3+a23a2=2a2=a\frac{3+a}{2} - \frac{3-a}{2} = \frac{2a}{2} = a
が5より大きく6より小さい必要がある。
xx が整数であるから、
3+a23a2=a\frac{3+a}{2} - \frac{3-a}{2} = a がちょうど6個の整数を含むような範囲を求める。
3a2\frac{3-a}{2}3+a2\frac{3+a}{2} の間にある整数の個数がちょうど6個となる条件を考える。
3+a23a2=2a2=a\frac{3+a}{2} - \frac{3-a}{2} = \frac{2a}{2} = a
aaが5より大きく7より小さい必要がある。
3+a23a2=a>5\frac{3+a}{2} - \frac{3-a}{2} = a > 5 が成り立つのは明らか
3a2\frac{3-a}{2} に最も近い整数を nn とすると
n3a2n \le \frac{3-a}{2} かつ 3+a2n+5\frac{3+a}{2} \le n+5 を満たす必要があり、また、3+a2<n+6\frac{3+a}{2} < n+6
3+a2(3a21)>5\frac{3+a}{2} - (\frac{3-a}{2}-1) > 5, 3+a2(3a2+1)<6\frac{3+a}{2} - (\frac{3-a}{2}+1) < 6 を満たしている
5<a75 < a \le 7 の範囲で考える
a>5a > 5のとき、3+a23a2=2a2=a>5\frac{3+a}{2} - \frac{3-a}{2} = \frac{2a}{2} = a > 5
整数xx が6個存在するためには、
5<a75 < a \le 7 のように条件を絞り込む必要がある。
3+a23a2=2a2=a\frac{3+a}{2} - \frac{3-a}{2} = \frac{2a}{2} = a が整数にならない場合も考えて、5<a75 < a \le 7

3. 最終的な答え

(1) 3a2x3+a2\frac{3-a}{2} \le x \le \frac{3+a}{2}
(2) 4個
(3) 5<a75 < a \le 7

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