実数を係数とする2次方程式 $x^2 - 2(k+1)x + 2(k^2+3k-10) = 0$ が与えられたときに、以下の条件を満たす定数 $k$ の値の範囲を求めます。 (1) 正の解と負の解をもつ。 (2) 異なる2つの正の解をもつ。 (3) すべての解が-2より小さい。

代数学二次方程式解の範囲判別式解と係数の関係
2025/4/24

1. 問題の内容

実数を係数とする2次方程式 x22(k+1)x+2(k2+3k10)=0x^2 - 2(k+1)x + 2(k^2+3k-10) = 0 が与えられたときに、以下の条件を満たす定数 kk の値の範囲を求めます。
(1) 正の解と負の解をもつ。
(2) 異なる2つの正の解をもつ。
(3) すべての解が-2より小さい。

2. 解き方の手順

(1) 正の解と負の解をもつ場合
2次方程式が正の解と負の解をもつためには、解と係数の関係より、解の積が負であれば良い。解の積は 2(k2+3k10)2(k^2+3k-10) であるから、
2(k2+3k10)<02(k^2+3k-10) < 0
k2+3k10<0k^2+3k-10 < 0
(k+5)(k2)<0(k+5)(k-2) < 0
したがって、 5<k<2-5 < k < 2
(2) 異なる2つの正の解をもつ場合
異なる2つの正の解をもつためには、判別式 D>0D > 0、解の和 >0> 0、解の積 >0> 0 が必要です。
判別式 DD について:
D/4=(k+1)22(k2+3k10)=k2+2k+12k26k+20=k24k+21>0D/4 = (k+1)^2 - 2(k^2+3k-10) = k^2+2k+1 - 2k^2 - 6k + 20 = -k^2 - 4k + 21 > 0
k2+4k21<0k^2 + 4k - 21 < 0
(k+7)(k3)<0(k+7)(k-3) < 0
7<k<3-7 < k < 3
解の和について:
2(k+1)>02(k+1) > 0
k+1>0k+1 > 0
k>1k > -1
解の積について:
2(k2+3k10)>02(k^2+3k-10) > 0
k2+3k10>0k^2+3k-10 > 0
(k+5)(k2)>0(k+5)(k-2) > 0
k<5k < -5 または k>2k > 2
これらの条件をすべて満たす kk の範囲は、2<k<32 < k < 3
(3) すべての解が-2より小さい場合
f(x)=x22(k+1)x+2(k2+3k10)f(x) = x^2 - 2(k+1)x + 2(k^2+3k-10) とおくと、
(i) 判別式 D>0D > 0
(ii) 軸 < -2
(iii) f(2)>0f(-2) > 0
(i) 判別式 D>0D > 0 については、(2)より、7<k<3-7 < k < 3
(ii) 軸について:
軸は x=k+1x = k+1 なので、 k+1<2k+1 < -2 より k<3k < -3
(iii) f(2)>0f(-2) > 0 について:
f(2)=(2)22(k+1)(2)+2(k2+3k10)=4+4(k+1)+2(k2+3k10)=4+4k+4+2k2+6k20=2k2+10k12>0f(-2) = (-2)^2 - 2(k+1)(-2) + 2(k^2+3k-10) = 4 + 4(k+1) + 2(k^2+3k-10) = 4 + 4k + 4 + 2k^2 + 6k - 20 = 2k^2 + 10k - 12 > 0
k2+5k6>0k^2 + 5k - 6 > 0
(k+6)(k1)>0(k+6)(k-1) > 0
k<6k < -6 または k>1k > 1
これらの条件をすべて満たす kk の範囲は、7<k<6-7 < k < -6

3. 最終的な答え

(1) 5<k<2-5 < k < 2
(2) 2<k<32 < k < 3
(3) 7<k<6-7 < k < -6

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