整数 $\mathbb{Z}$ の部分集合 $B_1$ と $B_2$ がそれぞれ $B_1 = \{n \in \mathbb{Z} \mid n \leq 0\}$ および $B_2 = \{n \in \mathbb{Z} \mid n \geq 0\}$ で定義されている。このとき、$f(B_1) \cap f(B_2) \subseteq f(B_1 \cap B_2)$ が成り立つかどうかを判定する問題。成り立つ場合は〇、そうでない場合は×を選択する。ただし、$f$ はある関数である。

その他集合関数写像包含関係集合演算
2025/4/28

1. 問題の内容

整数 Z\mathbb{Z} の部分集合 B1B_1B2B_2 がそれぞれ B1={nZn0}B_1 = \{n \in \mathbb{Z} \mid n \leq 0\} および B2={nZn0}B_2 = \{n \in \mathbb{Z} \mid n \geq 0\} で定義されている。このとき、f(B1)f(B2)f(B1B2)f(B_1) \cap f(B_2) \subseteq f(B_1 \cap B_2) が成り立つかどうかを判定する問題。成り立つ場合は〇、そうでない場合は×を選択する。ただし、ff はある関数である。

2. 解き方の手順

まず、B1B_1B2B_2 の共通部分 B1B2B_1 \cap B_2 を求める。
B1B_1 は 0 以下の整数全体の集合であり、B2B_2 は 0 以上の整数全体の集合である。したがって、B1B2B_1 \cap B_2 は 0 のみからなる集合である。
B1B2={0}B_1 \cap B_2 = \{0\}
次に、f(B1)f(B2)f(B1B2)f(B_1) \cap f(B_2) \subseteq f(B_1 \cap B_2) が成り立つかどうかを検討する。
集合 XXYY について、XYX \subseteq Y が成り立つとは、XX の任意の要素が YY の要素であることである。
ここでは、f(B1)f(B2)f(B_1) \cap f(B_2) に属する任意の要素が f(B1B2)f(B_1 \cap B_2) に属するかどうかを調べる。
一般に、f(AB)f(A)f(B)f(A \cap B) \subseteq f(A) \cap f(B) が成り立つ。
一方で、f(A)f(B)f(AB)f(A) \cap f(B) \subseteq f(A \cap B) は一般には成り立たない。
しかし、f(B1)f(B2)f(B1B2)f(B_1) \cap f(B_2) \subseteq f(B_1 \cap B_2) が成り立つかどうかを問われているので、今回の問題の場合は、f(B1B2)f(B_1 \cap B_2) がどのような集合になるかを考える必要がある。
B1B2={0}B_1 \cap B_2 = \{0\} なので、f(B1B2)={f(0)}f(B_1 \cap B_2) = \{f(0)\} である。
また、f(B1)f(B2)f(B_1) \cap f(B_2) は、f(B1)f(B_1)f(B2)f(B_2) の両方に含まれる要素の集合である。
f(B1)f(B2)f(B_1) \cap f(B_2) の任意の要素 yy に対して、yf(B1)y \in f(B_1) かつ yf(B2)y \in f(B_2) である。
f(B1)f(B2)f(B1B2)f(B_1) \cap f(B_2) \subseteq f(B_1 \cap B_2) が成り立つかどうかは、f(B1)f(B2)f(B_1) \cap f(B_2) の任意の要素が f(B1B2)={f(0)}f(B_1 \cap B_2) = \{f(0)\} に含まれるかどうかで判断できる。
いま、具体的な関数 ff が与えられていないので、f(B1)f(B2){f(0)}f(B_1) \cap f(B_2) \subseteq \{f(0)\} が成り立つとは限らない。
たとえば、f(x)=1f(x) = 1 という定数関数を考えた場合、f(B1)={1}f(B_1) = \{1\}f(B2)={1}f(B_2) = \{1\} となるので、f(B1)f(B2)={1}f(B_1) \cap f(B_2) = \{1\} となる。一方、f(B1B2)=f({0})={1}f(B_1 \cap B_2) = f(\{0\}) = \{1\} となり、この場合は f(B1)f(B2)f(B1B2)f(B_1) \cap f(B_2) \subseteq f(B_1 \cap B_2) が成り立つ。
しかし、f(x)=x2f(x) = x^2 という関数を考えた場合、f(B1)f(B_1)00 以上の整数の集合、f(B2)f(B_2)00 以上の整数の集合となり、f(B1)f(B2)f(B_1) \cap f(B_2)00 以上の整数の集合となる。一方、f(B1B2)=f({0})={0}f(B_1 \cap B_2) = f(\{0\}) = \{0\} となり、f(B1)f(B2)f(B1B2)f(B_1) \cap f(B_2) \subseteq f(B_1 \cap B_2) は成り立たない。
B1B2={0}B_1 \cap B_2 = \{0\} であることに着目すると、f(B1B2)={f(0)}f(B_1 \cap B_2) = \{ f(0) \} となる。
一般に、f(B1)f(B2)f(B1B2)f(B_1) \cap f(B_2) \subset f(B_1 \cap B_2) が成立するとは限らないので×

3. 最終的な答え

×

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