1から20までの整数が一つずつ書かれた20枚のカードがある。カードをよくきって1枚引く。 引いたカードの整数が8以下であるという事象をA、3の倍数であるという事象をBとするとき、次の条件付き確率を求めよ。 (1) $P_A(B)$ (2) $P_B(A)$

確率論・統計学条件付き確率事象確率
2025/3/18
## 問題94

1. 問題の内容

1から20までの整数が一つずつ書かれた20枚のカードがある。カードをよくきって1枚引く。
引いたカードの整数が8以下であるという事象をA、3の倍数であるという事象をBとするとき、次の条件付き確率を求めよ。
(1) PA(B)P_A(B)
(2) PB(A)P_B(A)

2. 解き方の手順

(1) PA(B)P_A(B) について
PA(B)P_A(B) は、事象Aが起こったという条件の下で事象Bが起こる確率である。
事象Aは「引いたカードの整数が8以下である」なので、事象Aの起こる確率は P(A)=820=25P(A) = \frac{8}{20} = \frac{2}{5} である。
事象Aと事象Bが同時に起こる確率は、「引いたカードの整数が8以下で、かつ3の倍数である」ことである。8以下の3の倍数は3と6の2つなので、P(AB)=220=110P(A \cap B) = \frac{2}{20} = \frac{1}{10} である。
したがって、PA(B)=P(AB)P(A)=11025=11052=14P_A(B) = \frac{P(A \cap B)}{P(A)} = \frac{\frac{1}{10}}{\frac{2}{5}} = \frac{1}{10} \cdot \frac{5}{2} = \frac{1}{4} である。
(2) PB(A)P_B(A) について
PB(A)P_B(A) は、事象Bが起こったという条件の下で事象Aが起こる確率である。
事象Bは「引いたカードの整数が3の倍数である」なので、事象Bの起こる確率は、P(B)=620=310P(B) = \frac{6}{20} = \frac{3}{10} である。3の倍数は3, 6, 9, 12, 15, 18の6個である。
事象Bと事象Aが同時に起こる確率は、「引いたカードの整数が3の倍数で、かつ8以下である」ことである。8以下の3の倍数は3と6の2つなので、P(BA)=220=110P(B \cap A) = \frac{2}{20} = \frac{1}{10} である。
したがって、PB(A)=P(BA)P(B)=110310=110103=13P_B(A) = \frac{P(B \cap A)}{P(B)} = \frac{\frac{1}{10}}{\frac{3}{10}} = \frac{1}{10} \cdot \frac{10}{3} = \frac{1}{3} である。

3. 最終的な答え

(1) PA(B)=14P_A(B) = \frac{1}{4}
(2) PB(A)=13P_B(A) = \frac{1}{3}

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