与えられた問題は、逆三角関数の値を計算するものです。具体的には、以下の4つの値を求める必要があります。 (1) $\sin^{-1} \frac{\sqrt{3}}{2}$ (2) $\cos^{-1}(\cos \frac{\pi}{8})$ (3) $\sin^{-1}(\sin \frac{9\pi}{8})$ (4) $\sin(\tan^{-1} \frac{1}{3})$

解析学逆三角関数三角関数sincostan計算
2025/4/29

1. 問題の内容

与えられた問題は、逆三角関数の値を計算するものです。具体的には、以下の4つの値を求める必要があります。
(1) sin132\sin^{-1} \frac{\sqrt{3}}{2}
(2) cos1(cosπ8)\cos^{-1}(\cos \frac{\pi}{8})
(3) sin1(sin9π8)\sin^{-1}(\sin \frac{9\pi}{8})
(4) sin(tan113)\sin(\tan^{-1} \frac{1}{3})

2. 解き方の手順

(1) sin132\sin^{-1} \frac{\sqrt{3}}{2}
sin1x\sin^{-1} x は、sinθ=x\sin \theta = x となる θ\theta の値を求める関数です。sinθ=32\sin \theta = \frac{\sqrt{3}}{2} となる θ\thetaπ3\frac{\pi}{3} (または 60度) です。なぜなら、sinπ3=32\sin \frac{\pi}{3} = \frac{\sqrt{3}}{2}です。逆正弦関数の定義域は [π2,π2][-\frac{\pi}{2}, \frac{\pi}{2}] なので、π3\frac{\pi}{3}はこの範囲内にあります。
(2) cos1(cosπ8)\cos^{-1}(\cos \frac{\pi}{8})
cos1x\cos^{-1} x は、cosθ=x\cos \theta = x となる θ\theta の値を求める関数です。cos1(cosπ8)\cos^{-1}(\cos \frac{\pi}{8}) は、cosθ=cosπ8\cos \theta = \cos \frac{\pi}{8} となる θ\theta を求めることになります。cos1\cos^{-1} の定義域は [0,π][0, \pi] なので、π8\frac{\pi}{8} はこの範囲内にあります。したがって、cos1(cosπ8)=π8\cos^{-1}(\cos \frac{\pi}{8}) = \frac{\pi}{8} となります。
(3) sin1(sin9π8)\sin^{-1}(\sin \frac{9\pi}{8})
sin1x\sin^{-1} x は、sinθ=x\sin \theta = x となる θ\theta の値を求める関数です。sin9π8\sin \frac{9\pi}{8} は、9π8\frac{9\pi}{8}[π2,π2][-\frac{\pi}{2}, \frac{\pi}{2}] の範囲内にないため、直接 9π8\frac{9\pi}{8} とはなりません。9π8=π+π8\frac{9\pi}{8} = \pi + \frac{\pi}{8} なので、sin9π8=sin(π+π8)=sinπ8\sin \frac{9\pi}{8} = \sin (\pi + \frac{\pi}{8}) = -\sin \frac{\pi}{8} となります。
したがって、sin1(sin9π8)=sin1(sinπ8)=sin1(sinπ8)=π8\sin^{-1}(\sin \frac{9\pi}{8}) = \sin^{-1}(-\sin \frac{\pi}{8}) = -\sin^{-1}(\sin \frac{\pi}{8}) = -\frac{\pi}{8} となります。
(4) sin(tan113)\sin(\tan^{-1} \frac{1}{3})
tan113\tan^{-1} \frac{1}{3}θ\theta とおくと、tanθ=13\tan \theta = \frac{1}{3} となります。このとき、sinθ\sin \theta の値を求める必要があります。
直角三角形を考え、対辺の長さが1、隣辺の長さが3となるようにします。すると、斜辺の長さは 12+32=10\sqrt{1^2 + 3^2} = \sqrt{10} となります。
したがって、sinθ=110=1010\sin \theta = \frac{1}{\sqrt{10}} = \frac{\sqrt{10}}{10} となります。

3. 最終的な答え

(1) π3\frac{\pi}{3}
(2) π8\frac{\pi}{8}
(3) π8-\frac{\pi}{8}
(4) 1010\frac{\sqrt{10}}{10}

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