AとBの2つのチームが対戦し、先に3勝したチームが優勝する。1回の試合でAが勝つ確率は $\frac{1}{3}$ である。引き分けはなく、必ずAまたはBのどちらかが勝つ。 (1) 4試合で優勝が決まる確率を求めよ。 (2) Aが優勝する確率を求めよ。

確率論・統計学確率確率分布試合組み合わせ
2025/4/30

1. 問題の内容

AとBの2つのチームが対戦し、先に3勝したチームが優勝する。1回の試合でAが勝つ確率は 13\frac{1}{3} である。引き分けはなく、必ずAまたはBのどちらかが勝つ。
(1) 4試合で優勝が決まる確率を求めよ。
(2) Aが優勝する確率を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 4試合で優勝が決まるのは、3勝1敗の場合である。
Aが優勝する場合とBが優勝する場合がある。
Aが4試合で優勝する場合: 3勝1敗で、4試合目にAが勝つ必要がある。つまり、最初の3試合でAが2勝1敗となる必要がある。この確率は
(32)(13)2(23)1(13)=3×19×23×13=681=227\binom{3}{2} (\frac{1}{3})^2 (\frac{2}{3})^1 (\frac{1}{3}) = 3 \times \frac{1}{9} \times \frac{2}{3} \times \frac{1}{3} = \frac{6}{81} = \frac{2}{27}
Bが4試合で優勝する場合: 3勝1敗で、4試合目にBが勝つ必要がある。つまり、最初の3試合でBが2勝1敗となる必要がある。Bが1試合で勝つ確率は 23\frac{2}{3}である。この確率は
(32)(23)2(13)1(23)=3×49×13×23=2481=827\binom{3}{2} (\frac{2}{3})^2 (\frac{1}{3})^1 (\frac{2}{3}) = 3 \times \frac{4}{9} \times \frac{1}{3} \times \frac{2}{3} = \frac{24}{81} = \frac{8}{27}
したがって、4試合で優勝が決まる確率は
227+827=1027\frac{2}{27} + \frac{8}{27} = \frac{10}{27}
(2) Aが優勝する確率を求める。Aが優勝するのは、3試合で優勝する場合、4試合で優勝する場合、5試合で優勝する場合である。
3試合で優勝する場合:AAAとAが3連勝する場合。確率は (13)3=127(\frac{1}{3})^3 = \frac{1}{27}
4試合で優勝する場合:AA[BA]A, A[BA]AA, [BA]AAA. つまり、最初の3試合でAが2勝1敗し、4試合目にAが勝つ場合。確率は(32)(13)2(23)(13)=3×19×23×13=681=227\binom{3}{2} (\frac{1}{3})^2 (\frac{2}{3}) (\frac{1}{3}) = 3 \times \frac{1}{9} \times \frac{2}{3} \times \frac{1}{3} = \frac{6}{81} = \frac{2}{27}
5試合で優勝する場合:最初の4試合でAが2勝2敗し、5試合目にAが勝つ場合。確率は(42)(13)2(23)2(13)=6×19×49×13=24243=881\binom{4}{2} (\frac{1}{3})^2 (\frac{2}{3})^2 (\frac{1}{3}) = 6 \times \frac{1}{9} \times \frac{4}{9} \times \frac{1}{3} = \frac{24}{243} = \frac{8}{81}
Aが優勝する確率は
127+227+881=381+681+881=1781\frac{1}{27} + \frac{2}{27} + \frac{8}{81} = \frac{3}{81} + \frac{6}{81} + \frac{8}{81} = \frac{17}{81}

3. 最終的な答え

(1) 1027\frac{10}{27}
(2) 1781\frac{17}{81}

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