$k$を定数とするとき、方程式 $\frac{\log x}{x} = k$ の異なる実数解の個数を、$k$の値によって分類する問題です。ただし、$\lim_{x \to \infty} \frac{\log x}{x} = 0$ を用いてよいとあります。

解析学対数関数微分極値方程式実数解
2025/3/18

1. 問題の内容

kkを定数とするとき、方程式 logxx=k\frac{\log x}{x} = k の異なる実数解の個数を、kkの値によって分類する問題です。ただし、limxlogxx=0\lim_{x \to \infty} \frac{\log x}{x} = 0 を用いてよいとあります。

2. 解き方の手順

まず、f(x)=logxxf(x) = \frac{\log x}{x} とおき、y=f(x)y = f(x) のグラフを調べます。
f(x)=1xxlogx1x2=1logxx2f'(x) = \frac{\frac{1}{x} \cdot x - \log x \cdot 1}{x^2} = \frac{1 - \log x}{x^2}
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは、1logx=01 - \log x = 0 のとき、つまり logx=1\log x = 1 より x=ex = e のときです。
f(x)>0f'(x) > 0 となるのは、1logx>01 - \log x > 0 のとき、つまり logx<1\log x < 1 より x<ex < e のときです。
f(x)<0f'(x) < 0 となるのは、1logx<01 - \log x < 0 のとき、つまり logx>1\log x > 1 より x>ex > e のときです。
したがって、f(x)f(x)x=ex=e で極大値をとります。その極大値は
f(e)=logee=1ef(e) = \frac{\log e}{e} = \frac{1}{e}
また、limx+0logxx=\lim_{x \to +0} \frac{\log x}{x} = -\infty であり、limxlogxx=0\lim_{x \to \infty} \frac{\log x}{x} = 0 であることが与えられています。
以上のことから、y=f(x)y = f(x) のグラフは、x=ex=e で極大値 1/e1/e を持ち、
x+0x \to +0 のとき -\infty に発散、xx \to \infty のとき 00 に収束します。
したがって、y=ky = ky=f(x)y = f(x) の交点の個数を考えます。
* k<0k < 0 のとき:交点は1つ。つまり実数解は1個。
* k=0k = 0 のとき:交点は1つ。つまり実数解は1個。(x=1x=1)
* 0<k<1e0 < k < \frac{1}{e} のとき:交点は2つ。つまり実数解は2個。
* k=1ek = \frac{1}{e} のとき:交点は1つ。つまり実数解は1個。
* k>1ek > \frac{1}{e} のとき:交点はない。つまり実数解は0個。
問題文に合うように書き換えると
* 0<k<1e0 < k < \frac{1}{e} のとき、実数解は2個。したがって、1=0, 2=1, 3=2。
* k0k \le 0 , k=1ek = \frac{1}{e} のとき、実数解は1個。したがって、4=0, 5=1, 6=1。
* k>1ek > \frac{1}{e} のとき、実数解は0個。したがって、7=1, 8=0。

3. 最終的な答え

1: 0
2: 1
3: 2
4: 0
5: 1
6: 1
7: 1
8: 0

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