問題は、与えられた範囲 $0 \le x \le \pi$ において、以下の2つの三角関数の最大値、最小値、およびそれらをとるときの $x$ の値を求めることです。 (1) $y = \sin x + 1$ (2) $y = 2\cos(x + \frac{\pi}{3}) - 1$

解析学三角関数最大値最小値範囲cossin
2025/4/30

1. 問題の内容

問題は、与えられた範囲 0xπ0 \le x \le \pi において、以下の2つの三角関数の最大値、最小値、およびそれらをとるときの xx の値を求めることです。
(1) y=sinx+1y = \sin x + 1
(2) y=2cos(x+π3)1y = 2\cos(x + \frac{\pi}{3}) - 1

2. 解き方の手順

(1) y=sinx+1y = \sin x + 1
0xπ0 \le x \le \pi において、sinx\sin x の取りうる値の範囲は 0sinx10 \le \sin x \le 1 です。
したがって、y=sinx+1y = \sin x + 1 の取りうる値の範囲は 1y21 \le y \le 2 です。
- 最大値:sinx=1\sin x = 1 のとき、y=1+1=2y = 1 + 1 = 2。このとき、x=π2x = \frac{\pi}{2}
- 最小値:sinx=0\sin x = 0 のとき、y=0+1=1y = 0 + 1 = 1。このとき、x=0x = 0 または x=πx = \pi
(2) y=2cos(x+π3)1y = 2\cos(x + \frac{\pi}{3}) - 1
0xπ0 \le x \le \pi なので、π3x+π34π3\frac{\pi}{3} \le x + \frac{\pi}{3} \le \frac{4\pi}{3} です。
この範囲において、cos(x+π3)\cos(x + \frac{\pi}{3}) の取りうる値の範囲は 1/2cos(x+π3)1-1/2 \le \cos(x + \frac{\pi}{3}) \le 1 です。
したがって、y=2cos(x+π3)1y = 2\cos(x + \frac{\pi}{3}) - 1 の取りうる値の範囲は 2y1-2 \le y \le 1 です。
- 最大値:cos(x+π3)=1\cos(x + \frac{\pi}{3}) = 1 のとき、y=2(1)1=1y = 2(1) - 1 = 1。このとき、x+π3=0,2π,...x + \frac{\pi}{3} = 0, 2\pi, ...x+π3=2πx + \frac{\pi}{3} = 2\piとなる場合、x=5π3x=\frac{5\pi}{3}なので、x+π3=0x + \frac{\pi}{3} = 0の場合を考え、 x=π3x = -\frac{\pi}{3} 範囲に含まれない。範囲はπ3x+π34π3\frac{\pi}{3} \le x + \frac{\pi}{3} \le \frac{4\pi}{3}なので、x+π3=0x + \frac{\pi}{3} = 0 は不可。
x+π3=0x + \frac{\pi}{3} = 0の時はπ3x+π34π3\frac{\pi}{3} \le x + \frac{\pi}{3} \le \frac{4\pi}{3}を満たさないため、cos(x+π3)\cos(x+\frac{\pi}{3})が1となるのは、x+π3=2πx+\frac{\pi}{3}=2\pi。これも範囲外。cos(x+π3)\cos(x + \frac{\pi}{3})が1となる値は範囲外のため、確認しておく。x+π3=0x+\frac{\pi}{3} = 0となる場合、x=π3x=-\frac{\pi}{3}なので、x=0x=0のときのyyの値を考える。
y=2cos(π3)1=2(12)1=0y=2\cos(\frac{\pi}{3}) - 1 = 2(\frac{1}{2}) - 1 = 0
- 最小値:cos(x+π3)=1\cos(x + \frac{\pi}{3}) = -1 のとき、y=2(1)1=3y = 2(-1) - 1 = -3。このとき、x+π3=πx + \frac{\pi}{3} = \pi。よって、x=2π3x = \frac{2\pi}{3}
次に、範囲の端点の時のyyの値を考える。
x=πx = \piのとき、y=2cos(4π3)1=2(12)1=2y = 2\cos(\frac{4\pi}{3}) - 1 = 2(-\frac{1}{2}) - 1 = -2
cos(x+π3)\cos(x + \frac{\pi}{3}) の取りうる値の範囲は 1/2cos(x+π3)1-1/2 \le \cos(x + \frac{\pi}{3}) \le 1ではなく、 1cos(x+π3)1-1 \le \cos(x + \frac{\pi}{3}) \le 1が正しい。

3. 最終的な答え

(1) y=sinx+1y = \sin x + 1
- 最大値:2 (x=π2x = \frac{\pi}{2} のとき)
- 最小値:1 (x=0x = 0 または x=πx = \pi のとき)
(2) y=2cos(x+π3)1y = 2\cos(x + \frac{\pi}{3}) - 1
- 最大値:0 (x=0x = 0 のとき)
- 最小値:-3 (x=2π3x = \frac{2\pi}{3} のとき)

「解析学」の関連問題

与えられた三角関数の式を、和積の公式を用いて変形する。 (1) $\sin 3x + \sin 7x$ (2) $4\cos 3x \cos 2x$

三角関数和積の公式三角関数の変形
2025/4/30

$\sin x = \frac{1}{3}$ ($0 \le x \le \frac{\pi}{2}$) のとき、以下の値を求めよ。 (1) $\sin 2x$ (2) $\cos 2x$ (3) $...

三角関数倍角の公式sincostan角度
2025/4/30

加法定理を用いて、次の三角関数の値を求める。 (1) $\sin(\frac{7}{12}\pi)$ (2) $\cos(\frac{3}{4}\pi)$

三角関数加法定理sincos
2025/4/30

与えられた2つの不定積分を計算します。 (a) $\int \frac{x}{\sqrt{x^2+1}} dx$ (b) $\int \frac{\arctan x}{1+x^2} dx$

積分不定積分置換積分arctanルート
2025/4/30

問題は、以下の2つの関数について、それぞれの導関数を求めることです。 (a) $y = x^x$ ($x > 0$) (b) $y = \arctan x$

微分導関数指数関数対数関数逆三角関数
2025/4/30

与えられた関数 $y = a^{-3x}$ について、何を求めるべきかが不明確です。微分、積分、もしくは変形など、具体的な指示が必要です。ここでは、仮にこの関数を $x$ で微分することを考えます。

微分指数関数合成関数の微分
2025/4/30

$0 \le x < 2\pi$ のとき、次の方程式と不等式を解く問題です。 (1) $\sqrt{3}\sin x - \cos x = \sqrt{3}$ (2) $\sqrt{3}\sin x ...

三角関数三角関数の合成方程式不等式
2025/4/30

与えられた積分を計算します。問題は次の通りです。 $\int (\frac{1}{t^2} + \frac{3}{t^3}) dt$

積分不定積分計算
2025/4/30

与えられた関数の極限を計算します。 具体的には、$\lim_{x \to \infty} \frac{a^x - a^{-x}}{a^x + a^{-x}}$ の値を求めます。ただし、$a > 1$ ...

極限関数の極限指数関数極限計算
2025/4/30

以下の4つの極限値を求める問題です。 (1) $\lim_{x\to\infty} (2^x - a^x)$ (2) $\lim_{x\to\infty} (a^x - b^x)$, ただし、$a >...

極限指数関数場合分け
2025/4/30