3で割ると2余り、5で割ると1余り、7で割ると6余る自然数のうち、最小の数と3桁で最大の数を求めよ。

数論合同式中国剰余定理整数問題
2025/5/3

1. 問題の内容

3で割ると2余り、5で割ると1余り、7で割ると6余る自然数のうち、最小の数と3桁で最大の数を求めよ。

2. 解き方の手順

求める自然数を xx とします。
問題文より、以下の合同式が成り立ちます。
x2(mod3)x \equiv 2 \pmod{3}
x1(mod5)x \equiv 1 \pmod{5}
x6(mod7)x \equiv 6 \pmod{7}
まず、x2(mod3)x \equiv 2 \pmod{3} を満たす xx は、x=3k+2x = 3k + 2kk は整数)と表せます。
これを x1(mod5)x \equiv 1 \pmod{5} に代入すると、
3k+21(mod5)3k + 2 \equiv 1 \pmod{5}
3k14(mod5)3k \equiv -1 \equiv 4 \pmod{5}
6k8(mod5)6k \equiv 8 \pmod{5}
k3(mod5)k \equiv 3 \pmod{5}
よって、k=5l+3k = 5l + 3ll は整数)と表せます。
これを x=3k+2x = 3k + 2 に代入すると、
x=3(5l+3)+2=15l+9+2=15l+11x = 3(5l + 3) + 2 = 15l + 9 + 2 = 15l + 11
次に、x=15l+11x = 15l + 11x6(mod7)x \equiv 6 \pmod{7} に代入すると、
15l+116(mod7)15l + 11 \equiv 6 \pmod{7}
15l52(mod7)15l \equiv -5 \equiv 2 \pmod{7}
l2(mod7)l \equiv 2 \pmod{7}
l=7m+2l = 7m + 2mmは整数)
x=15l+11=15(7m+2)+11=105m+30+11=105m+41x = 15l + 11 = 15(7m + 2) + 11 = 105m + 30 + 11 = 105m + 41
したがって、x41(mod105)x \equiv 41 \pmod{105} です。
最小の自然数は m=0m=0 のとき、x=41x = 41
3桁で最大の数は、105m+41999105m + 41 \le 999 を満たす最大の mm を求めます。
105m958105m \le 958
m9581059.12m \le \frac{958}{105} \approx 9.12
したがって、最大の mm99 です。
x=105(9)+41=945+41=986x = 105(9) + 41 = 945 + 41 = 986

3. 最終的な答え

最小の数は41であり、3桁で最大の数は986である。

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