以下の4つの命題の真偽を判定し、偽である場合は反例を挙げる。 (1) 有理数と無理数の和は無理数である。 (2) 無理数と無理数の和は無理数である。 (3) 有理数と無理数の積は無理数である。 (4) 無理数と無理数の積は無理数である。

数論数の性質有理数無理数真偽判定反例
2025/5/3

1. 問題の内容

以下の4つの命題の真偽を判定し、偽である場合は反例を挙げる。
(1) 有理数と無理数の和は無理数である。
(2) 無理数と無理数の和は無理数である。
(3) 有理数と無理数の積は無理数である。
(4) 無理数と無理数の積は無理数である。

2. 解き方の手順

(1) 有理数と無理数の和
有理数を aa、無理数を bb とすると、a+ba+b が有理数であると仮定する。このとき、a+b=ca+b = c (cは有理数) と表せる。
すると、b=cab = c - a となる。ccaaは有理数なので、cac-aも有理数となる。
しかし、bbは無理数であるから矛盾する。したがって、a+ba+b は無理数である。
(2) 無理数と無理数の和
反例として、2\sqrt{2}2-\sqrt{2} を考える。これらはどちらも無理数だが、
2+(2)=0\sqrt{2} + (-\sqrt{2}) = 0 となり、0は有理数である。
(3) 有理数と無理数の積
有理数を aa、無理数を bb とする。ただし、a0a \neq 0 とする。abab が有理数であると仮定する。このとき、ab=cab = c (cは有理数) と表せる。
すると、b=cab = \frac{c}{a} となる。ccaaは有理数なので、ca\frac{c}{a}も有理数となる。
しかし、bbは無理数であるから矛盾する。したがって、a0a \neq 0のとき、abab は無理数である。
ここで、a=0a=0の場合は、ab=0ab=0となり有理数となる。
(4) 無理数と無理数の積
反例として、2\sqrt{2}2\sqrt{2} を考える。これらはどちらも無理数だが、
2×2=2\sqrt{2} \times \sqrt{2} = 2 となり、2は有理数である。

3. 最終的な答え

(1) 正しい
(2) 正しくない。反例:2+(2)=0\sqrt{2} + (-\sqrt{2}) = 0
(3) 正しくない。反例:0×2=00 \times \sqrt{2} = 0
(4) 正しくない。反例:2×2=2\sqrt{2} \times \sqrt{2} = 2

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