初項が $a$ で、初項から第3項までの和が $S$ であるような等比数列がただ1つだけ存在する時、$a$と$S$の関係、$S$の値、公比 $r$ の値、および第10項の値を求める問題です。ただし、$a \neq 0$ とします。

代数学等比数列二次方程式判別式数列
2025/5/4

1. 問題の内容

初項が aa で、初項から第3項までの和が SS であるような等比数列がただ1つだけ存在する時、aaSSの関係、SSの値、公比 rr の値、および第10項の値を求める問題です。ただし、a0a \neq 0 とします。

2. 解き方の手順

等比数列の初項から第3項までの和は、
S=a+ar+ar2S = a + ar + ar^2
と表せます。問題文より、この和が SS となるような実数の公比 rr がただ1つだけ存在します。つまり、ar2+ar+aS=0ar^2 + ar + a - S = 0 という rr の二次方程式がただ1つの実数解を持つ条件を考えます。a0a \neq 0 なので、rr の二次方程式は
r2+r+1Sa=0r^2 + r + 1 - \frac{S}{a} = 0
となります。
この二次方程式がただ一つの実数解を持つためには、判別式 D=0D = 0 でなければなりません。
D=124(1)(1Sa)=0D = 1^2 - 4(1)(1 - \frac{S}{a}) = 0
14+4Sa=01 - 4 + \frac{4S}{a} = 0
4Sa=3\frac{4S}{a} = 3
S=34aS = \frac{3}{4} a
S=34aS = \frac{3}{4} ar2+r+1Sa=0r^2 + r + 1 - \frac{S}{a} = 0 に代入すると、
r2+r+134=0r^2 + r + 1 - \frac{3}{4} = 0
r2+r+14=0r^2 + r + \frac{1}{4} = 0
(r+12)2=0(r + \frac{1}{2})^2 = 0
r=12r = -\frac{1}{2}
第10項は ar9ar^9 で表されるので、
ar9=a(12)9=a29=a512ar^9 = a(-\frac{1}{2})^9 = -\frac{a}{2^9} = -\frac{a}{512}

3. 最終的な答え

aaSSの関係:S=34aS = \frac{3}{4}a
SSの値:34a\frac{3}{4}a
公比 rr の値:12-\frac{1}{2}
第10項の値:a512-\frac{a}{512}

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