四面体OABCの頂点を移動する点Pがあり、点Pは1秒後に他の3つの頂点のいずれかに確率$1/3$で移動します。最初に頂点Oにいた点Pがn秒後に頂点Aにいる確率$p_n$を求める問題です。

確率論・統計学確率漸化式等比数列確率過程
2025/5/6

1. 問題の内容

四面体OABCの頂点を移動する点Pがあり、点Pは1秒後に他の3つの頂点のいずれかに確率1/31/3で移動します。最初に頂点Oにいた点Pがn秒後に頂点Aにいる確率pnp_nを求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、pnp_nに関する漸化式を立てます。nn秒後に点Pが頂点Aにいる確率をpnp_nとします。
nn秒後に点Pが頂点O, B, Cのいずれかにいる確率をqnq_nとします。このとき、qn=1pnq_n = 1 - p_nが成り立ちます。
n+1n+1秒後に点Pが頂点Aにいるためには、nn秒後に頂点O, B, Cのいずれかにいる必要があります。
そして、nn秒後に頂点O, B, Cのいずれかにいた場合に、その次の1秒で頂点Aに移動する確率は1/31/3です。したがって、漸化式は以下のようになります。
pn+1=13qn=13(1pn)p_{n+1} = \frac{1}{3} q_n = \frac{1}{3} (1 - p_n)
これを解きます。特性方程式を立てます。
α=13(1α)\alpha = \frac{1}{3} (1 - \alpha)
3α=1α3\alpha = 1 - \alpha
4α=14\alpha = 1
α=14\alpha = \frac{1}{4}
したがって、漸化式は以下のように変形できます。
pn+114=13(pn14)p_{n+1} - \frac{1}{4} = -\frac{1}{3} (p_n - \frac{1}{4})
これは、初項p114p_1 - \frac{1}{4}、公比13-\frac{1}{3}の等比数列です。
p1p_1は、最初に頂点Oにいた点Pが1秒後に頂点Aにいる確率なので、p1=13p_1 = \frac{1}{3}です。
pn14=(p114)(13)n1p_n - \frac{1}{4} = (p_1 - \frac{1}{4}) (-\frac{1}{3})^{n-1}
pn14=(1314)(13)n1p_n - \frac{1}{4} = (\frac{1}{3} - \frac{1}{4}) (-\frac{1}{3})^{n-1}
pn14=(4312)(13)n1p_n - \frac{1}{4} = (\frac{4-3}{12}) (-\frac{1}{3})^{n-1}
pn14=112(13)n1p_n - \frac{1}{4} = \frac{1}{12} (-\frac{1}{3})^{n-1}
pn=14+112(13)n1p_n = \frac{1}{4} + \frac{1}{12} (-\frac{1}{3})^{n-1}

3. 最終的な答え

pn=14+112(13)n1p_n = \frac{1}{4} + \frac{1}{12} \left(-\frac{1}{3}\right)^{n-1}

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