赤い袋に1と2のカード、白い袋に2と1のカードが入っている。それぞれの袋から1枚ずつカードを取り出し、赤い袋から取り出した数を確率変数A、白い袋から取り出した数を確率変数Bとする。 (1) A=2となる確率、Aの期待値E(A)、Aの分散V(A)を求める。 (2) 十の位がA、一の位がBである2桁の数を表す確率変数Mの期待値E(M)と分散V(M)を求める。

確率論・統計学確率確率変数期待値分散独立性
2025/5/6

1. 問題の内容

赤い袋に1と2のカード、白い袋に2と1のカードが入っている。それぞれの袋から1枚ずつカードを取り出し、赤い袋から取り出した数を確率変数A、白い袋から取り出した数を確率変数Bとする。
(1) A=2となる確率、Aの期待値E(A)、Aの分散V(A)を求める。
(2) 十の位がA、一の位がBである2桁の数を表す確率変数Mの期待値E(M)と分散V(M)を求める。

2. 解き方の手順

(1)
A=2となるのは、赤い袋から2のカードを取り出す場合なので、確率は1/2。
Aの取りうる値は1と2。それぞれの確率を考えると
P(A=1) = 1/2
P(A=2) = 1/2
期待値E(A)は、
E(A)=1(1/2)+2(1/2)=3/2E(A) = 1*(1/2) + 2*(1/2) = 3/2
分散V(A)は、まずAの2乗の期待値を計算する。
E(A2)=12(1/2)+22(1/2)=1/2+4/2=5/2E(A^2) = 1^2*(1/2) + 2^2*(1/2) = 1/2 + 4/2 = 5/2
分散の公式 V(A)=E(A2)(E(A))2V(A) = E(A^2) - (E(A))^2 を使うと、
V(A)=5/2(3/2)2=5/29/4=10/49/4=1/4V(A) = 5/2 - (3/2)^2 = 5/2 - 9/4 = 10/4 - 9/4 = 1/4
(2)
Mは2桁の数なので、M=10A+BM = 10A + B
期待値の線形性より E(M)=E(10A+B)=10E(A)+E(B)E(M) = E(10A + B) = 10E(A) + E(B)
E(A)は(1)で求めたように3/2。同様に、Bの取りうる値は1と2でそれぞれの確率は1/2なので、E(B) = (1+2)/2 = 3/2
E(M)=10(3/2)+3/2=15+3/2=30/2+3/2=33/2=16.5E(M) = 10*(3/2) + 3/2 = 15 + 3/2 = 30/2 + 3/2 = 33/2 = 16.5
分散について、AとBは独立なので V(M)=V(10A+B)=102V(A)+V(B)V(M) = V(10A + B) = 10^2V(A) + V(B)
V(A)は(1)で求めたように1/4。同様に、V(B)=E(B2)(E(B))2V(B) = E(B^2) - (E(B))^2
E(B2)=12(1/2)+22(1/2)=1/2+4/2=5/2E(B^2) = 1^2*(1/2) + 2^2*(1/2) = 1/2 + 4/2 = 5/2
V(B)=5/2(3/2)2=5/29/4=10/49/4=1/4V(B) = 5/2 - (3/2)^2 = 5/2 - 9/4 = 10/4 - 9/4 = 1/4
V(M)=100(1/4)+1/4=101/4=25.25V(M) = 100*(1/4) + 1/4 = 101/4 = 25.25

3. 最終的な答え

A=2となる確率は 1/2
E(A) = 3/2
V(A) = 1/4
E(M) = 33/2 = 16.5
V(M) = 101/4 = 25.25

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