円 $C: x^2 + y^2 = 25$ と直線 $l: y = 3x + k$ が与えられている。 (1) 円 $C$ と直線 $l$ が共有点を持つときの、定数 $k$ の値の範囲を求める。 (2) 円 $C$ と直線 $l$ が接するときの、定数 $k$ の値と接点の座標を求める。

1. 問題の内容

円 $C: x^2 + y^2 = 25$ と直線 $l: y = 3x + k$ が与えられている。

(1) 円 $C$ と直線 $l$ が共有点を持つときの、定数 $k$ の値の範囲を求める。

(2) 円 $C$ と直線 $l$ が接するときの、定数 $k$ の値と接点の座標を求める。

2. 解き方の手順

(1) 円 $x^2 + y^2 = r^2$ の中心 $(0, 0)$ と直線 $ax + by + c = 0$ の距離 $d$ は、

$d = \frac{|a \cdot 0 + b \cdot 0 + c|}{\sqrt{a^2 + b^2}} = \frac{|c|}{\sqrt{a^2 + b^2}}$ で求められる。

円と直線が共有点を持つ条件は、$d \le r$ である。

与えられた円の中心は $(0, 0)$ であり、半径は $r = 5$ である。直線 $l$ を $3x - y + k = 0$ と変形する。

円の中心と直線の距離 $d$ は、

$d = \frac{|3 \cdot 0 - 0 + k|}{\sqrt{3^2 + (-1)^2}} = \frac{|k|}{\sqrt{10}}$

円と直線が共有点を持つ条件は、

$\frac{|k|}{\sqrt{10}} \le 5$

$|k| \le 5\sqrt{10}$

$-5\sqrt{10} \le k \le 5\sqrt{10}$

(2) 円と直線が接する条件は、$d = r$ である。

$\frac{|k|}{\sqrt{10}} = 5$

$|k| = 5\sqrt{10}$

$k = \pm 5\sqrt{10}$

次に接点の座標を求める。

$k = 5\sqrt{10}$ のとき、直線は $y = 3x + 5\sqrt{10}$。

円の中心 $(0, 0)$ から直線 $3x - y + 5\sqrt{10} = 0$ に下ろした垂線の足が接点である。

この垂線の方程式は $y = -\frac{1}{3}x$。

この垂線と直線の交点を求めると、

$3x + 5\sqrt{10} = -\frac{1}{3}x$

$\frac{10}{3}x = -5\sqrt{10}$

$x = -\frac{3}{2}\sqrt{10}$

$y = -\frac{1}{3} (-\frac{3}{2}\sqrt{10}) = \frac{1}{2}\sqrt{10}$

接点は $(-\frac{3}{2}\sqrt{10}, \frac{1}{2}\sqrt{10})$。

$k = -5\sqrt{10}$ のとき、直線は $y = 3x - 5\sqrt{10}$。

円の中心 $(0, 0)$ から直線 $3x - y - 5\sqrt{10} = 0$ に下ろした垂線の足が接点である。

この垂線の方程式は $y = -\frac{1}{3}x$。

この垂線と直線の交点を求めると、

$3x - 5\sqrt{10} = -\frac{1}{3}x$

$\frac{10}{3}x = 5\sqrt{10}$

$x = \frac{3}{2}\sqrt{10}$

$y = -\frac{1}{3} (\frac{3}{2}\sqrt{10}) = -\frac{1}{2}\sqrt{10}$

接点は $(\frac{3}{2}\sqrt{10}, -\frac{1}{2}\sqrt{10})$。

3. 最終的な答え

(1) $-5\sqrt{10} \le k \le 5\sqrt{10}$

(2) $k = 5\sqrt{10}$ のとき、接点の座標は $(-\frac{3}{2}\sqrt{10}, \frac{1}{2}\sqrt{10})$。

$k = -5\sqrt{10}$ のとき、接点の座標は $(\frac{3}{2}\sqrt{10}, -\frac{1}{2}\sqrt{10})$。