原点Oから出発して数直線上を動く点Pがある。サイコロを投げて3の倍数(3または6)が出たら+3だけ移動し、それ以外の目が出たら-2だけ移動する。サイコロを9回投げたとき、Pの座標Xの期待値と分散を求めよ。

確率論・統計学期待値分散確率サイコロ独立試行
2025/5/6

1. 問題の内容

原点Oから出発して数直線上を動く点Pがある。サイコロを投げて3の倍数(3または6)が出たら+3だけ移動し、それ以外の目が出たら-2だけ移動する。サイコロを9回投げたとき、Pの座標Xの期待値と分散を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、サイコロを1回投げたときに、3の倍数が出る確率とそれ以外の目が出る確率を計算する。
3の倍数が出る確率は 26=13\frac{2}{6} = \frac{1}{3}
3の倍数以外の目が出る確率は 46=23\frac{4}{6} = \frac{2}{3}
次に、サイコロを1回投げたときの移動量の期待値を計算する。
期待値 E=(+3)×13+(2)×23=143=13E = (+3) \times \frac{1}{3} + (-2) \times \frac{2}{3} = 1 - \frac{4}{3} = -\frac{1}{3}
サイコロを9回投げたときの移動量の期待値は、1回の期待値の9倍になる。
9回の期待値 E(X)=9×(13)=3E(X) = 9 \times (-\frac{1}{3}) = -3
次に、サイコロを1回投げたときの移動量の分散を計算する。
分散を計算するために、まず2乗の期待値を計算する。
E(X2)=(+3)2×13+(2)2×23=9×13+4×23=3+83=173E(X^2) = (+3)^2 \times \frac{1}{3} + (-2)^2 \times \frac{2}{3} = 9 \times \frac{1}{3} + 4 \times \frac{2}{3} = 3 + \frac{8}{3} = \frac{17}{3}
分散 V=E(X2)(E(X))2=173(13)2=17319=51919=509V = E(X^2) - (E(X))^2 = \frac{17}{3} - (-\frac{1}{3})^2 = \frac{17}{3} - \frac{1}{9} = \frac{51}{9} - \frac{1}{9} = \frac{50}{9}
サイコロを9回投げたときの移動量の分散は、1回の分散の9倍になる(独立な試行の場合)。
9回の分散 V(X)=9×509=50V(X) = 9 \times \frac{50}{9} = 50

3. 最終的な答え

期待値:-3
分散:50

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