確率に関する3つの小問と、期待値を求める問題があります。 (1) 1から100までの数字が書かれたカードから1枚引くとき、3の倍数または4の倍数である確率、および3の倍数だが4の倍数ではない確率を求めます。 (2) 1個のサイコロを4回投げるとき、1の目がちょうど2回出る確率を求めます。 (3) 当たりくじ3本を含む10本のくじをA, Bの順に引くとき、Bが当たりくじを引いたことがわかったという条件のもとで、Aも当たりくじを引いている確率を求めます。 (4) 20本のくじがあり、1等100円が1本、2等50円が2本、3等10円が6本であるとき、このくじを1本引くときの賞金の期待値を求めます。

確率論・統計学確率期待値二項分布条件付き確率包除原理
2025/5/7

1. 問題の内容

確率に関する3つの小問と、期待値を求める問題があります。
(1) 1から100までの数字が書かれたカードから1枚引くとき、3の倍数または4の倍数である確率、および3の倍数だが4の倍数ではない確率を求めます。
(2) 1個のサイコロを4回投げるとき、1の目がちょうど2回出る確率を求めます。
(3) 当たりくじ3本を含む10本のくじをA, Bの順に引くとき、Bが当たりくじを引いたことがわかったという条件のもとで、Aも当たりくじを引いている確率を求めます。
(4) 20本のくじがあり、1等100円が1本、2等50円が2本、3等10円が6本であるとき、このくじを1本引くときの賞金の期待値を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
まず、1から100までの数字のうち、3の倍数の個数を求めます。
100÷3=33100 \div 3 = 33 余り 11 なので、3の倍数は33個です。
次に、4の倍数の個数を求めます。
100÷4=25100 \div 4 = 25 なので、4の倍数は25個です。
次に、3の倍数かつ4の倍数、つまり12の倍数の個数を求めます。
100÷12=8100 \div 12 = 8 余り 44 なので、12の倍数は8個です。
3の倍数または4の倍数である確率は、3の倍数の個数と4の倍数の個数を足し、3と4の最小公倍数である12の倍数の個数を引くことで計算できます。これは包除原理を使用しています。
確率は、(3の倍数の個数 + 4の倍数の個数 - 12の倍数の個数) / 全体の個数 で求められます。
P(3の倍数4の倍数)=33+258100=50100=12P(3の倍数 \cup 4の倍数) = \frac{33+25-8}{100} = \frac{50}{100} = \frac{1}{2}
3の倍数だが4の倍数ではない確率は、3の倍数の個数から12の倍数の個数を引いたものを、全体の個数で割ることで計算できます。
P(3の倍数4の倍数でない)=338100=25100=14P(3の倍数 \cap 4の倍数でない) = \frac{33 - 8}{100} = \frac{25}{100} = \frac{1}{4}
(2)
1個のサイコロを4回投げるとき、1の目がちょうど2回出る確率は、二項分布に従います。
1の目が出る確率を p=16p = \frac{1}{6}、1の目が出ない確率を q=1p=56q = 1 - p = \frac{5}{6} とします。
4回の試行のうち、2回1の目が出る確率は、
4C2×p2×q2=4!2!2!×(16)2×(56)2=6×136×2536=1501296=25216_{4}C_{2} \times p^2 \times q^2 = \frac{4!}{2!2!} \times (\frac{1}{6})^2 \times (\frac{5}{6})^2 = 6 \times \frac{1}{36} \times \frac{25}{36} = \frac{150}{1296} = \frac{25}{216}
(3)
Bが当たりくじを引いたという条件のもとで、Aも当たりくじを引いている確率を求めます。
まず、Aが当たりくじを引く確率は 310\frac{3}{10} です。
次に、Aが当たりくじを引いたとき、Bが当たりくじを引く確率は 29\frac{2}{9} です。
Aがはずれくじを引く確率は 710\frac{7}{10} です。
Aがはずれくじを引いたとき、Bが当たりくじを引く確率は 39=13\frac{3}{9} = \frac{1}{3} です。
Bが当たりくじを引く確率は、
310×29+710×39=690+2190=2790=310\frac{3}{10} \times \frac{2}{9} + \frac{7}{10} \times \frac{3}{9} = \frac{6}{90} + \frac{21}{90} = \frac{27}{90} = \frac{3}{10}
AもBも当たりくじを引く確率は 310×29=690=115\frac{3}{10} \times \frac{2}{9} = \frac{6}{90} = \frac{1}{15} です。
求める条件付き確率は、
P(Aが当たりBが当たり)P(Bが当たり)=115310=115×103=1045=29\frac{P(Aが当たり \cap Bが当たり)}{P(Bが当たり)} = \frac{\frac{1}{15}}{\frac{3}{10}} = \frac{1}{15} \times \frac{10}{3} = \frac{10}{45} = \frac{2}{9}
(4)
賞金の期待値は、各賞金額とその賞金が当たる確率を掛け合わせたものの合計です。
1等100円が当たる確率は 120\frac{1}{20} です。
2等50円が当たる確率は 220=110\frac{2}{20} = \frac{1}{10} です。
3等10円が当たる確率は 620=310\frac{6}{20} = \frac{3}{10} です。
期待値は、
100×120+50×220+10×620=10020+10020+6020=26020=13100 \times \frac{1}{20} + 50 \times \frac{2}{20} + 10 \times \frac{6}{20} = \frac{100}{20} + \frac{100}{20} + \frac{60}{20} = \frac{260}{20} = 13 (円)

3. 最終的な答え

(1) 12\frac{1}{2}14\frac{1}{4}
(2) 25216\frac{25}{216}
(3) 29\frac{2}{9}
(4) 1313

「確率論・統計学」の関連問題

男子4人、女子3人の合計7人が1列に並ぶときの、以下の並び方の数を求める。 (1) 並び方の総数 (2) 男子が両端にくる並び方 (3) 女子が隣り合わない並び方 (4) 少なくとも一方の端に女子がく...

順列組合せ場合の数
2025/5/7

Aの袋には赤玉が4個、白玉が5個入っており、Bの袋には赤玉が5個、白玉が3個入っています。AとBの袋からそれぞれ1個ずつ玉を取り出すとき、以下の確率を求めます。 (1) 2個とも赤玉である確率 (2)...

確率事象確率の加法定理確率の乗法定理
2025/5/7

大小中3個のサイコロを同時に投げるとき、以下の確率を求めます。 (1) 目の和が5になる確率 (2) 目の積が8になる確率

確率サイコロ場合の数
2025/5/7

袋の中に赤球3個、青球2個、白球1個が入っている。この袋から3個の球を同時に取り出すとき、以下の確率を求めよ。 (1) 取り出した3個の球がすべて赤球である確率 (2) 取り出した3個の球のうち、1個...

確率組み合わせ事象
2025/5/7

(1) 1から100までの数字が書かれた100枚のカードから1枚引くとき、3の倍数または4の倍数である確率と、3の倍数だが4の倍数でない確率を求める。 (2) 1個のサイコロを4回投げるとき、1の目が...

確率条件付き確率期待値場合の数組み合わせ
2025/5/7

(1) 異なる5個の球から2個を選ぶ組み合わせの数を求める。 (2) B, A, N, A, N, Aの6文字を1列に並べたときの異なる文字列の数を求める。

組み合わせ順列場合の数
2025/5/7

問題18:赤球3個、青球2個、白球1個の合計6個の球が入った袋から、3個の球を同時に取り出すとき、以下の確率を求めます。 (1) 取り出した3個の球がすべて赤球である確率 (2) 取り出した3個の球の...

確率組み合わせ条件付き確率事象
2025/5/7

4つの文字a, b, c, dから重複を許して指定された個数の文字を選び、1列に並べる場合の数を求めます。 (1) 2個の場合 (2) 3個の場合

重複順列組み合わせ
2025/5/7

3個のさいころを同時に投げ、出た目のうちの最大値を$X$とする。$X \times 1000$円の賞金が得られるとき、得られる賞金の期待値を求める問題。小数点以下を切り捨てて整数で答える。

期待値確率分布サイコロ和の計算数列の和
2025/5/7

6人でじゃんけんを1回するとき、2人だけが勝つ確率を求める問題です。

確率組み合わせじゃんけん
2025/5/7