数学的帰納法を用いて、次の等式を証明します。 $1 + 2 + 3 + \dots + n = \frac{1}{2}n(n+1)$

数論数学的帰納法等式の証明自然数数列の和
2025/3/19

1. 問題の内容

数学的帰納法を用いて、次の等式を証明します。
1+2+3++n=12n(n+1)1 + 2 + 3 + \dots + n = \frac{1}{2}n(n+1)

2. 解き方の手順

(1) n=1n = 1 のとき:
左辺は 11。右辺は 12(1)(1+1)=12(1)(2)=1\frac{1}{2}(1)(1+1) = \frac{1}{2}(1)(2) = 1
よって、n=1n = 1 のとき、等式は成り立つ。
(2) n=kn = k のとき、等式が成り立つと仮定する。すなわち、
1+2+3++k=12k(k+1)1 + 2 + 3 + \dots + k = \frac{1}{2}k(k+1)
が成り立つと仮定する。
(3) n=k+1n = k + 1 のとき、等式が成り立つことを示す。すなわち、
1+2+3++k+(k+1)=12(k+1)(k+2)1 + 2 + 3 + \dots + k + (k+1) = \frac{1}{2}(k+1)(k+2)
を示す。
(2) の仮定より、
1+2+3++k+(k+1)=12k(k+1)+(k+1)1 + 2 + 3 + \dots + k + (k+1) = \frac{1}{2}k(k+1) + (k+1)
=(k+1)(12k+1)= (k+1)(\frac{1}{2}k + 1)
=(k+1)(12k+22)= (k+1)(\frac{1}{2}k + \frac{2}{2})
=(k+1)k+22= (k+1)\frac{k+2}{2}
=12(k+1)(k+2)= \frac{1}{2}(k+1)(k+2)
したがって、n=k+1n = k + 1 のときも等式は成り立つ。
(1), (2), (3) より、数学的帰納法によって、すべての自然数 nn に対して等式は成り立つ。

3. 最終的な答え

すべての自然数 nn に対して、1+2+3++n=12n(n+1)1 + 2 + 3 + \dots + n = \frac{1}{2}n(n+1) が成り立つ。

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