複数の数学の問題が提示されています。ここでは、以下の問題を解きます。 * 問題1: 60人の生徒が数学と英語の試験を受けた。数学の合格者は50人、英語の合格者は30人、2教科とも不合格であった者は8人であった。60人の生徒全体の集合を全体集合U,数学、英語の合格者の集合をそれぞれA, Bとして、次の問いに答えよ。(1) 2教科とも合格した者は何人か。(2) 数学だけ合格した者は何人か。 * 問題2: 集合Uの2つの部分集合A, Bに対して、n(U)=50, n(A)=35, n(B)=20である。このとき、n(A∩B) の最大値と最小値を求めよ。 * 問題3: 1から100までの整数のうち、2では割り切れるが、3でも7でも割り切れない数は何個あるか。 * 問題4: 6個の文字a, a, a, b, b, cから、3個を選んで1列に並べる場合をすべて求めよ。 * 問題5: 大中小3個のさいころを投げるとき、目の和が7になる場合は何通りあるか。 * 問題6: A市とB市は異なる5つの鉄道で結ばれている。A市からB市まで行って帰るのに、次の各場合、利用する鉄道の選び方は何通りあるか。(1) 往復で同じ鉄道を利用してよい。(2) 往復で同じ鉄道は利用しない。 * 問題7: (1) a, b, c, d, e5冊の数学の参考書の中から1冊, p, q, r3冊の英語の参考書の中から1冊、合計2冊を選ぶ方法は何通りあるか。(2) (a+b)(p+q)(x+y+z+u) を展開した式の項は何個あるか。

離散数学集合場合の数組み合わせ確率
2025/5/6
## 問題の回答

1. 問題の内容

複数の数学の問題が提示されています。ここでは、以下の問題を解きます。
* 問題1: 60人の生徒が数学と英語の試験を受けた。数学の合格者は50人、英語の合格者は30人、2教科とも不合格であった者は8人であった。60人の生徒全体の集合を全体集合U,数学、英語の合格者の集合をそれぞれA, Bとして、次の問いに答えよ。(1) 2教科とも合格した者は何人か。(2) 数学だけ合格した者は何人か。
* 問題2: 集合Uの2つの部分集合A, Bに対して、n(U)=50, n(A)=35, n(B)=20である。このとき、n(A∩B) の最大値と最小値を求めよ。
* 問題3: 1から100までの整数のうち、2では割り切れるが、3でも7でも割り切れない数は何個あるか。
* 問題4: 6個の文字a, a, a, b, b, cから、3個を選んで1列に並べる場合をすべて求めよ。
* 問題5: 大中小3個のさいころを投げるとき、目の和が7になる場合は何通りあるか。
* 問題6: A市とB市は異なる5つの鉄道で結ばれている。A市からB市まで行って帰るのに、次の各場合、利用する鉄道の選び方は何通りあるか。(1) 往復で同じ鉄道を利用してよい。(2) 往復で同じ鉄道は利用しない。
* 問題7: (1) a, b, c, d, e5冊の数学の参考書の中から1冊, p, q, r3冊の英語の参考書の中から1冊、合計2冊を選ぶ方法は何通りあるか。(2) (a+b)(p+q)(x+y+z+u) を展開した式の項は何個あるか。

2. 解き方の手順

**問題1**
(1) 全体集合Uの要素数は60人です。数学の合格者をA、英語の合格者をBとします。2教科とも不合格だった人は8人なので、少なくともどちらかの科目に合格した人は 608=5260 - 8 = 52 人です。
n(AB)=n(A)+n(B)n(AB)n(A \cup B) = n(A) + n(B) - n(A \cap B) という関係が成り立ちます。 n(AB)=52n(A \cup B) = 52, n(A)=50n(A) = 50, n(B)=30n(B) = 30 を代入すると、
52=50+30n(AB)52 = 50 + 30 - n(A \cap B)
n(AB)=50+3052=28n(A \cap B) = 50 + 30 - 52 = 28
(2) 数学だけ合格した人数は、数学に合格した人数から、数学と英語の両方に合格した人数を引けば求められます。
n(AB)=n(A)n(AB)=5028=22n(A \setminus B) = n(A) - n(A \cap B) = 50 - 28 = 22
**問題2**
n(AB)n(A \cap B) の最大値は、n(A)n(A)n(B)n(B)のうち小さい方の値です。この場合、n(B)=20n(B)=20なので、最大値は20です。
n(AB)=n(A)+n(B)n(AB)n(A \cup B) = n(A) + n(B) - n(A \cap B)
n(AB)n(U)n(A \cup B) \le n(U) であるから,
n(A)+n(B)n(AB)n(U)n(A) + n(B) - n(A \cap B) \le n(U)
35+20n(AB)5035 + 20 - n(A \cap B) \le 50
55n(AB)5055 - n(A \cap B) \le 50
n(AB)5n(A \cap B) \ge 5
したがって、最小値は5です。
**問題3**
1から100までの整数のうち、2で割り切れる数は 100÷2=50100 \div 2 = 50 個です。
1から100までの整数のうち、2で割り切れ、かつ3で割り切れる数 (6の倍数) は 100÷6=16100 \div 6 = 16 あまり4 より、16個です。
1から100までの整数のうち、2で割り切れ、かつ7で割り切れる数 (14の倍数) は 100÷14=7100 \div 14 = 7 あまり2 より、7個です。
1から100までの整数のうち、2で割り切れ、かつ3でも7でも割り切れる数 (42の倍数) は 100÷42=2100 \div 42 = 2 あまり16 より、2個です。
したがって、求める数は 50(16+72)=5021=2950 - (16 + 7 - 2) = 50 - 21 = 29 個です。
**問題4**
3個の文字を選ぶ組み合わせは以下の通りです。
* aaa (1通り): 並べ方は aaa (1通り)
* aab (1通り): 並べ方は aab, aba, baa (3通り)
* aac (1通り): 並べ方は aac, aca, caa (3通り)
* abb (1通り): 並べ方は abb, bab, bba (3通り)
* abc (1通り): 並べ方は abc, acb, bac, bca, cab, cba (6通り)
合計: 1+3+3+3+6=161 + 3 + 3 + 3 + 6 = 16 通り
**問題5**
大、中、小のサイコロの目をそれぞれx, y, zとすると、x+y+z=7x+y+z=7となる組み合わせを考えます。ただし、1x,y,z61 \le x, y, z \le 6です。
* (1, 1, 5) → 3通り
* (1, 2, 4) → 6通り
* (1, 3, 3) → 3通り
* (1, 4, 2) → 6通り
* (1, 5, 1) → 3通り
* (2, 1, 4) → 6通り
* (2, 2, 3) → 6通り
* (2, 3, 2) → 6通り
* (2, 4, 1) → 6通り
* (3, 1, 3) → 3通り
* (3, 2, 2) → 3通り
* (3, 3, 1) → 3通り
* (4, 1, 2) → 6通り
* (4, 2, 1) → 6通り
* (5, 1, 1) → 3通り
3つのサイコロが区別できるので、
3+6+3+6+3+6+6+6+6+3+3+3+6+6+3=153 + 6 + 3 + 6 + 3 + 6 + 6 + 6 + 6 + 3 + 3 + 3 + 6 + 6 + 3 = 15 通り
**問題6**
(1) 往復で同じ鉄道を利用できる場合、A市からB市への鉄道の選び方は5通り、B市からA市への鉄道の選び方も5通りです。したがって、5×1=55 \times 1 = 5通り。
(2) 往復で同じ鉄道を利用しない場合、A市からB市への鉄道の選び方は5通り、B市からA市への鉄道の選び方は4通りです。したがって、5×4=205 \times 4 = 20 通り。
**問題7**
(1) 数学の参考書を1冊選ぶ方法は5通り、英語の参考書を1冊選ぶ方法は3通りです。したがって、5×3=155 \times 3 = 15 通り。
(2) (a+b)(a+b)を展開すると項は2つ、(p+q)(p+q)を展開すると項は2つ、(x+y+z+u)(x+y+z+u)を展開すると項は4つです。したがって、項の数は 2×2×4=162 \times 2 \times 4 = 16 個です。

3. 最終的な答え

* 問題1: (1) 28人 (2) 22人
* 問題2: 最大値20、最小値5
* 問題3: 29個
* 問題4: 16通り
* 問題5: 15通り
* 問題6: (1) 5通り (2) 20通り
* 問題7: (1) 15通り (2) 16個

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