正方形ABCDの周上を点Pが一周するとき、円盤Pの通過範囲について、その面積$S(x)$や、円盤Pが正方形ABCDの内部を通過しない条件などを求める問題です。

幾何学正方形面積微分最大値
2025/5/7

1. 問題の内容

正方形ABCDの周上を点Pが一周するとき、円盤Pの通過範囲について、その面積S(x)S(x)や、円盤Pが正方形ABCDの内部を通過しない条件などを求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 円盤Aと円盤Dが接するのは、ADの長さが円盤の半径の和と等しいときなので、x+x=3x+x=3。 よって、x=32x = \frac{3}{2}のときです。
(2) 太郎さんと花子さんの会話より、正方形の内部に円盤Pが通過しない部分があるのは、0<x<320 < x < \frac{3}{2}のときです。32x<3\frac{3}{2} \le x < 3のときは、正方形ABCDの内部はすべて円盤Pの通過範囲に含まれます。
(3) 点Pが正方形ABCDの周上を一周するときの円盤Pの通過範囲の面積S(x)S(x)を求めます。
- 0<x<320 < x < \frac{3}{2}のとき:
このとき、正方形ABCDの内部は一部が通過しないので、S(x)=(π4)x2+12xS(x) = (\pi - 4)x^2 + 12xとなります。
- 32x<3\frac{3}{2} \le x < 3のとき:
このとき、正方形ABCDの内部はすべて通過するので、S(x)=(π0)x2+9S(x) = (\pi - 0)x^2 + 9となります。
(4) S(x)S(x)を最大にするxxの値を求めます。
- 0<x<320 < x < \frac{3}{2}のとき:S(x)=(π4)x2+12xS(x) = (\pi - 4)x^2 + 12xを微分すると、S(x)=2(π4)x+12S'(x) = 2(\pi - 4)x + 12
- 32x<3\frac{3}{2} \le x < 3のとき:S(x)=πx2+9S(x) = \pi x^2 + 9を微分すると、S(x)=2πxS'(x) = 2\pi x
S(x)S(x)が最大になるのは、x=32x = \frac{3}{2}の前後でS(x)S'(x)の符号が変わる場合です。
x=32x = \frac{3}{2}のとき、
S(32)=(π4)(32)2+12(32)=(π4)94+18=9π49+18=9π4+9S(\frac{3}{2}) = (\pi-4)(\frac{3}{2})^2+12(\frac{3}{2}) = (\pi-4)\frac{9}{4}+18 = \frac{9\pi}{4}-9+18 = \frac{9\pi}{4}+9
S(3)=π(32)+9=9π+9S(3) = \pi (3^2)+9 = 9\pi+9.
x=32x=\frac{3}{2}の近傍におけるS(x)S(x)は、xxが大きくなるにつれてS(x)S(x)は大きくなるので、最大となるのはxx32x<3\frac{3}{2} \le x < 3の範囲です。
S(x)S(x)を最大にするxの値をx0x_0とする。
0<x<320< x < \frac{3}{2}の場合、
S(x)=2(π4)x+12=0S'(x) = 2(\pi - 4)x + 12 = 0とすると、x=6π4x = -\frac{6}{\pi - 4}となり、範囲外。
32x<3\frac{3}{2} \le x < 3の場合、S(x)=πx2+9S(x) = \pi x^2 + 9より、xxが大きいほどS(x)S(x)も大きくなるので、x0x_0は3に近い値。
S(x)=πx2+9S(x) = \pi x^2+9は下に凸なので定義域の右端x=3x=3の時に最大値をとる。
したがって、x0=3x_0 = 3に近い値をとりますが、x<3x <3なので条件を満たすxxはありません。
しかし、0<x<320< x < \frac{3}{2}のときに最大となる可能性があるので計算すると、
x=122π8=64π643.14=60.86=6.98x=\frac{-12}{2\pi-8}=\frac{6}{4-\pi} \approx \frac{6}{4-3.14}=\frac{6}{0.86} = 6.98これは範囲外なので、
32x<3\frac{3}{2} \le x < 3で、xxが大きいほどS(x)S(x)は大きくなる。
しかし、S(3)S(3)は定義されない。
なので、スから、x0x_0の値は存在しません。
(5) 0<x<30 < x < 3かつS(x)=27S(x) = 27を満たすxxの値を求めます。
- 0<x<320 < x < \frac{3}{2}のとき: (π4)x2+12x=27(\pi - 4)x^2 + 12x = 27(π4)x2+12x27=0(\pi - 4)x^2 + 12x - 27 = 0
- 32x<3\frac{3}{2} \le x < 3のとき: πx2+9=27\pi x^2 + 9 = 27πx2=18\pi x^2 = 18x2=18πx^2 = \frac{18}{\pi}x=18π=32π3×0.8=2.4>3/2x = \sqrt{\frac{18}{\pi}} = 3\sqrt{\frac{2}{\pi}} \approx 3 \times 0.8 = 2.4 > 3/2
x=32πx = 3\sqrt{\frac{2}{\pi}}32x<3\frac{3}{2} \le x < 3を満たす。
したがって、x=32πx = 3\sqrt{\frac{2}{\pi}}は1つ存在する。

3. 最終的な答え

- 32\frac{3}{2}
- 32\frac{3}{2}
- 4
- 12
- 0
- 9
- ス: 存在しない
- セ: 1

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