正方形ABCDの周上を点Pが一周するとき、点Pを中心とする半径xの円盤Pの通過範囲について考える。 (1) 円盤Aと円盤Dが接するとき、$x$ の値を求める。 (2) 正方形ABCDの内部に円盤Pが通過しない部分があるのは、$x$ がどのような範囲のときかを求める。 また、正方形ABCDの内部がすべて円盤Pの通過範囲に含まれるのは、$x$ がどのような範囲のときかを求める。 (3) 点Pが正方形ABCDの周りを一周するとき、円盤Pの通過範囲の面積を$S(x)$ とすると、$0<x<\frac{3}{2}$ のときと、$\frac{3}{2} \le x<3$ のときについて、$S(x)$ をそれぞれ$x$ の式で表す。 最後に、$S(x)$ を最大にする $x$ の値を求め、$0<x<3$ かつ $S(x)=27$ を満たす $x$ の値を求める。

幾何学正方形面積通過範囲
2025/5/7
はい、承知いたしました。以下に問題の解答を示します。

1. 問題の内容

正方形ABCDの周上を点Pが一周するとき、点Pを中心とする半径xの円盤Pの通過範囲について考える。
(1) 円盤Aと円盤Dが接するとき、xx の値を求める。
(2) 正方形ABCDの内部に円盤Pが通過しない部分があるのは、xx がどのような範囲のときかを求める。
また、正方形ABCDの内部がすべて円盤Pの通過範囲に含まれるのは、xx がどのような範囲のときかを求める。
(3) 点Pが正方形ABCDの周りを一周するとき、円盤Pの通過範囲の面積をS(x)S(x) とすると、0<x<320<x<\frac{3}{2} のときと、32x<3\frac{3}{2} \le x<3 のときについて、S(x)S(x) をそれぞれxx の式で表す。
最後に、S(x)S(x) を最大にする xx の値を求め、0<x<30<x<3 かつ S(x)=27S(x)=27 を満たす xx の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 円盤Aと円盤Dが接するのは、辺ADの長さが二つの円盤の半径の和と等しいときである。正方形ABCDの一辺の長さは3であるから、
x+x=3x + x = 3
2x=32x = 3
x=32x = \frac{3}{2}
(2) 正方形ABCDの内部に円盤Pが通過しない部分があるのは、0<x<320<x<\frac{3}{2} のときである。
正方形ABCDの内部がすべて円盤Pの通過範囲に含まれるのは、32x<3\frac{3}{2} \le x<3 のときである。
(3) 0<x<320<x<\frac{3}{2} のとき、
円盤が通過する範囲は、正方形の周に沿った部分と、正方形の内部の四隅にできる半径xの四分円4つ分である。
正方形の周に沿った部分は、正方形の周の長さ12に幅2xの長方形4つ分の面積と、四隅の四分円の面積の和から、正方形の面積を引いたものと考えることができる。
四隅の四分円を合わせると、半径xの円となるので、面積は πx2\pi x^2 である。
したがって、
S(x)=12(2x)(33)+πx2=πx2+24x9S(x) = 12(2x) - (3*3) + \pi x^2 = \pi x^2 + 24x - 9
S(x)=πx2+24x9S(x) = \pi x^2+24x -9
32x<3\frac{3}{2} \le x<3 のとき、
正方形の内部はすべて通過範囲に含まれるので、
正方形の周に沿った部分は、正方形の周の長さ12に幅2xの長方形4つ分の面積と、四隅の四分円の面積の和と考えることができる。
四隅の四分円を合わせると、半径xの円となるので、面積は πx2\pi x^2 である。
正方形の面積は33=93*3=9である。
S(x)=πx2+12(2x)+9S(x) = \pi x^2+12(2x) + 9
S(x)=πx2+24x+9S(x) = \pi x^2+24x + 9
S(x)S(x)を最大にする xx の値は、32x<3\frac{3}{2} \le x<3 のとき、S(x)S(x)は増加関数であるため、xxが3に近いほどS(x)S(x)は大きくなる。
したがって、 xxは存在しない。
0<x<30<x<3 かつ S(x)=27S(x)=27 を満たす xx の値は、
0<x<320<x<\frac{3}{2} のとき、
πx2+24x9=27\pi x^2+24x -9=27
πx2+24x36=0\pi x^2+24x -36=0
x=24±2424π(36)2π=24±576+144π2π=24±124+π2π=12±64+ππx = \frac{-24 \pm \sqrt{24^2 - 4\pi(-36)}}{2\pi} = \frac{-24 \pm \sqrt{576 + 144\pi}}{2\pi} = \frac{-24 \pm 12\sqrt{4+\pi}}{2\pi} = \frac{-12 \pm 6\sqrt{4+\pi}}{\pi}
x>0x>0 より、
x=12+64+ππx = \frac{-12 + 6\sqrt{4+\pi}}{\pi}
32x<3\frac{3}{2} \le x<3 のとき、
πx2+24x+9=27\pi x^2+24x + 9=27
πx2+24x18=0\pi x^2+24x - 18=0
x=24±2424π(18)2π=24±576+72π2π=24±616+2π2π=12±316+2ππx = \frac{-24 \pm \sqrt{24^2 - 4\pi(-18)}}{2\pi} = \frac{-24 \pm \sqrt{576 + 72\pi}}{2\pi} = \frac{-24 \pm 6\sqrt{16+2\pi}}{2\pi} = \frac{-12 \pm 3\sqrt{16+2\pi}}{\pi}
x>0x>0 より、
x=12+316+2ππx = \frac{-12 + 3\sqrt{16+2\pi}}{\pi}
π3.14\pi \approx 3.14 なので、 x12+316+6.28π12+322.28π12+3(4.72)π12+14.163.142.163.140.69x \approx \frac{-12 + 3\sqrt{16+6.28}}{\pi} \approx \frac{-12 + 3\sqrt{22.28}}{\pi} \approx \frac{-12 + 3(4.72)}{\pi} \approx \frac{-12 + 14.16}{3.14} \approx \frac{2.16}{3.14} \approx 0.69
これは、32x<3\frac{3}{2} \le x<3 の範囲を満たさない。
したがって、x=12+64+ππx = \frac{-12 + 6\sqrt{4+\pi}}{\pi}

3. 最終的な答え

円盤Aと円盤Dが接するとき x=32x = \frac{3}{2} である。
正方形ABCDの内部に円盤Pが通過しない部分があるのは、0<x<320<x<\frac{3}{2} のときである。
正方形ABCDの内部がすべて円盤Pの通過範囲に含まれるのは、32x<3\frac{3}{2} \le x<3 のときである。
0<x<320<x<\frac{3}{2} のとき S(x)=πx2+24x9S(x) = \pi x^2+24x -9
32x<3\frac{3}{2} \le x<3 のとき S(x)=πx2+24x+9S(x) = \pi x^2+24x + 9
S(x)S(x)を最大にする xx の値は存在しない。
0<x<30<x<3 かつ S(x)=27S(x)=27 を満たす xx の値は 12+64+ππ\frac{-12 + 6\sqrt{4+\pi}}{\pi} である。

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