与えられた3次関数 $f(x) = x^3 + ax^2 + bx + 3$ について、以下の問題を解きます。 (1) $f(x)$ が極値を持つための $a, b$ の満たす条件を求めます。 (2) (1) の条件のもとで、$f(x)$ が $x = \alpha$ と $x = \beta$ で極値を持つとします。ただし、$\alpha < \beta$ であるとき、$\beta - \alpha$ を $a$ と $b$ で表します。

解析学微分極値3次関数判別式解と係数の関係
2025/5/7

1. 問題の内容

与えられた3次関数 f(x)=x3+ax2+bx+3f(x) = x^3 + ax^2 + bx + 3 について、以下の問題を解きます。
(1) f(x)f(x) が極値を持つための a,ba, b の満たす条件を求めます。
(2) (1) の条件のもとで、f(x)f(x)x=αx = \alphax=βx = \beta で極値を持つとします。ただし、α<β\alpha < \beta であるとき、βα\beta - \alphaaabb で表します。

2. 解き方の手順

(1) f(x)f(x) が極値を持つ条件を求める。
f(x)f(x) が極値を持つためには、f(x)=0f'(x) = 0 が異なる2つの実数解を持たなければなりません。
まず、f(x)f'(x) を計算します。
f(x)=3x2+2ax+bf'(x) = 3x^2 + 2ax + b
f(x)=0f'(x) = 0 が異なる2つの実数解を持つためには、f(x)f'(x) の判別式 DD が正である必要があります。
D=(2a)24(3)(b)=4a212bD = (2a)^2 - 4(3)(b) = 4a^2 - 12b
D>0D > 0 より、
4a212b>04a^2 - 12b > 0
a23b>0a^2 - 3b > 0
a2>3ba^2 > 3b
したがって、a,ba, b の満たす条件は a2>3ba^2 > 3b です。
(2) βα\beta - \alphaaabb で表す。
f(x)=0f'(x) = 0 の解が α\alphaβ\beta なので、解と係数の関係より
α+β=2a3\alpha + \beta = -\frac{2a}{3}
αβ=b3\alpha\beta = \frac{b}{3}
したがって、
(βα)2=(α+β)24αβ(\beta - \alpha)^2 = (\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta
(βα)2=(2a3)24(b3)(\beta - \alpha)^2 = \left(-\frac{2a}{3}\right)^2 - 4\left(\frac{b}{3}\right)
(βα)2=4a294b3=4a212b9=49(a23b)(\beta - \alpha)^2 = \frac{4a^2}{9} - \frac{4b}{3} = \frac{4a^2 - 12b}{9} = \frac{4}{9}(a^2 - 3b)
ここで、α<β\alpha < \beta より βα>0\beta - \alpha > 0 なので、
βα=49(a23b)=23a23b\beta - \alpha = \sqrt{\frac{4}{9}(a^2 - 3b)} = \frac{2}{3}\sqrt{a^2 - 3b}

3. 最終的な答え

(1) a2>3ba^2 > 3b
(2) βα=23a23b\beta - \alpha = \frac{2}{3}\sqrt{a^2 - 3b}

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