不等式 $x^4 - \frac{4}{3}x^3 - 4x^2 + k > 0$ がすべての実数 $x$ について成り立つような定数 $k$ の値の範囲を求めます。

解析学不等式微分増減極値関数の最小値
2025/5/8

1. 問題の内容

不等式 x443x34x2+k>0x^4 - \frac{4}{3}x^3 - 4x^2 + k > 0 がすべての実数 xx について成り立つような定数 kk の値の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

まず、f(x)=x443x34x2+kf(x) = x^4 - \frac{4}{3}x^3 - 4x^2 + k とおきます。不等式がすべての実数 xx について成り立つためには、f(x)f(x) の最小値が正であることが必要十分条件です。
f(x)f(x) の最小値を求めるために、微分して増減を調べます。
f(x)=4x34x28x=4x(x2x2)=4x(x2)(x+1)f'(x) = 4x^3 - 4x^2 - 8x = 4x(x^2 - x - 2) = 4x(x-2)(x+1)
f(x)=0f'(x) = 0 となる xxx=1,0,2x = -1, 0, 2 です。
これらの xx の値の前後で f(x)f'(x) の符号を調べると、f(x)f(x) の増減は以下のようになります。
* x<1x < -1 のとき、f(x)<0f'(x) < 0
* 1<x<0-1 < x < 0 のとき、f(x)>0f'(x) > 0
* 0<x<20 < x < 2 のとき、f(x)<0f'(x) < 0
* x>2x > 2 のとき、f(x)>0f'(x) > 0
したがって、f(x)f(x)x=1,2x = -1, 2 で極小値をとり、x=0x = 0 で極大値をとります。
f(1)=1+434+k=k53f(-1) = 1 + \frac{4}{3} - 4 + k = k - \frac{5}{3}
f(2)=1632316+k=k323f(2) = 16 - \frac{32}{3} - 16 + k = k - \frac{32}{3}
最小値は f(2)=k323f(2) = k - \frac{32}{3} です。不等式がすべての xx について成り立つためには、f(2)>0f(2) > 0 である必要があります。
したがって、k323>0k - \frac{32}{3} > 0 より、k>323k > \frac{32}{3}

3. 最終的な答え

k>323k > \frac{32}{3}

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