1. 問題の内容
すべての正の実数 に対して、不等式 が成り立つような実数 の最小値を求めよ。
2. 解き方の手順
まず、不等式 を について解きます。
は正の実数なので、 です。したがって、不等式の両辺を で割ることができます。
ここで、関数 () を考えます。 の最大値を求めることができれば、 の最小値が求まります。
を変形します。
は正の実数なので、 は正であり、 のとき、 は増加関数です。したがって、 は減少関数となります。
ゆえに、 も減少関数であり、 も減少関数です。
したがって、 は減少関数なので、 が最小のとき は最大になります。 は正の実数なので、 が限りなく に近づくときに は最大になります。
したがって、すべての正の実数 に対して が成り立つためには、 でなければなりません。
よって、 の最小値は です。