M48とM48×1.5のねじの効率を比較する問題です。ねじ面の摩擦係数は0.1、ねじ山の角度は60°とします。

応用数学ねじ効率リードアングル摩擦三角関数
2025/5/7

1. 問題の内容

M48とM48×1.5のねじの効率を比較する問題です。ねじ面の摩擦係数は0.1、ねじ山の角度は60°とします。

2. 解き方の手順

ねじ効率 η\eta は以下の式で求められます。
η=tanαtan(α+ρ)\eta = \frac{\tan \alpha}{\tan (\alpha + \rho)}
ここで、α\alpha はリードアングル、ρ\rho は摩擦角です。摩擦角は tanρ=μ\tan \rho = \muμ\muは摩擦係数)で与えられます。
ねじ山の角度が60°であることから、リードアングル α\alpha を計算する必要があります。
M48 のねじピッチは基準値では5mmですが、粗ねじ、細ねじ等いくつか種類が存在します。
ここではM48のねじピッチを p1p_1、M48×1.5のねじピッチを p2p_2 とします。
ねじの直径を dd とすると、リードアングル α\alpha は以下の式で計算できます。
tanα=pπd\tan \alpha = \frac{p}{\pi d}
与えられた条件より、μ=0.1\mu = 0.1 なので、
tanρ=0.1\tan \rho = 0.1
ρ=arctan(0.1)5.71\rho = \arctan(0.1) \approx 5.71^\circ
M48の場合、直径d1=48d_1 = 48mm なので、リードアングルをα1\alpha_1とすると、
tanα1=p1πd1=p148π\tan \alpha_1 = \frac{p_1}{\pi d_1} = \frac{p_1}{48 \pi}
α1=arctan(p148π)\alpha_1 = \arctan(\frac{p_1}{48 \pi})
M48×1.5の場合、直径d2=48d_2 = 48mm なので、リードアングルをα2\alpha_2とすると、ピッチが1.5倍なのでp2=1.5p1p_2 = 1.5 p_1となり、
tanα2=p2πd2=1.5p148π\tan \alpha_2 = \frac{p_2}{\pi d_2} = \frac{1.5p_1}{48 \pi}
α2=arctan(1.5p148π)\alpha_2 = \arctan(\frac{1.5p_1}{48 \pi})
それぞれの効率を計算します。
η1=tanα1tan(α1+ρ)\eta_1 = \frac{\tan \alpha_1}{\tan (\alpha_1 + \rho)}
η2=tanα2tan(α2+ρ)\eta_2 = \frac{\tan \alpha_2}{\tan (\alpha_2 + \rho)}
η2/η1\eta_2 / \eta_1を計算することで、効率の比を比較することができます。
M48のピッチp1=5p_1 = 5と仮定すると、M48x1.5のピッチはp2=1.5×5=7.5p_2 = 1.5 \times 5 = 7.5となります。
α1=arctan(548π)=arctan(0.033157)=1.899\alpha_1 = \arctan(\frac{5}{48 \pi}) = \arctan(0.033157) = 1.899^\circ
α2=arctan(7.548π)=arctan(0.049736)=2.846\alpha_2 = \arctan(\frac{7.5}{48 \pi}) = \arctan(0.049736) = 2.846^\circ
η1=tan1.899tan(1.899+5.71)=tan1.899tan7.609=0.0331570.1337=0.2479\eta_1 = \frac{\tan 1.899^\circ}{\tan (1.899^\circ + 5.71^\circ)} = \frac{\tan 1.899^\circ}{\tan 7.609^\circ} = \frac{0.033157}{0.1337} = 0.2479
η2=tan2.846tan(2.846+5.71)=tan2.846tan8.556=0.0497360.15047=0.3305\eta_2 = \frac{\tan 2.846^\circ}{\tan (2.846^\circ + 5.71^\circ)} = \frac{\tan 2.846^\circ}{\tan 8.556^\circ} = \frac{0.049736}{0.15047} = 0.3305
η2η1=0.33050.2479=1.333\frac{\eta_2}{\eta_1} = \frac{0.3305}{0.2479} = 1.333
したがって、M48x1.5の効率は、M48の効率の約1.33倍になります。

3. 最終的な答え

M48x1.5のねじの効率は、M48のねじの効率の約1.33倍である。

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