ねじ効率 η は以下の式で求められます。 η=tan(α+ρ)tanα ここで、α はリードアングル、ρ は摩擦角です。摩擦角は tanρ=μ (μは摩擦係数)で与えられます。 ねじ山の角度が60°であることから、リードアングル α を計算する必要があります。 M48 のねじピッチは基準値では5mmですが、粗ねじ、細ねじ等いくつか種類が存在します。
ここではM48のねじピッチを p1、M48×1.5のねじピッチを p2 とします。 ねじの直径を d とすると、リードアングル α は以下の式で計算できます。 tanα=πdp 与えられた条件より、μ=0.1 なので、 tanρ=0.1 ρ=arctan(0.1)≈5.71∘ M48の場合、直径d1=48mm なので、リードアングルをα1とすると、 tanα1=πd1p1=48πp1 α1=arctan(48πp1) M48×1.5の場合、直径d2=48mm なので、リードアングルをα2とすると、ピッチが1.5倍なのでp2=1.5p1となり、 tanα2=πd2p2=48π1.5p1 α2=arctan(48π1.5p1) それぞれの効率を計算します。
η1=tan(α1+ρ)tanα1 η2=tan(α2+ρ)tanα2 η2/η1を計算することで、効率の比を比較することができます。 M48のピッチp1=5と仮定すると、M48x1.5のピッチはp2=1.5×5=7.5となります。 α1=arctan(48π5)=arctan(0.033157)=1.899∘ α2=arctan(48π7.5)=arctan(0.049736)=2.846∘ η1=tan(1.899∘+5.71∘)tan1.899∘=tan7.609∘tan1.899∘=0.13370.033157=0.2479 η2=tan(2.846∘+5.71∘)tan2.846∘=tan8.556∘tan2.846∘=0.150470.049736=0.3305 η1η2=0.24790.3305=1.333 したがって、M48x1.5の効率は、M48の効率の約1.33倍になります。