質量 $m$ の帆船の模型が初速度 $v_0$ で滑らかな水平面上を動き始め、一直線上を運動してやがて止まった。止まるまでに進んだ距離は $L$ であった。帆船に作用する水平方向の力は、速度 $v$ に比例する空気抵抗 $-bv$ ($b$ は正の定数) のみである。 問1: 帆船の速度 $v$ を、動き始めてからの時間 $t$ の関数として表す式を選ぶ。 問2: $L$ を $m, v_0, b$ で表す式を選ぶ。

応用数学力学運動方程式積分微分方程式物理
2025/5/8

1. 問題の内容

質量 mm の帆船の模型が初速度 v0v_0 で滑らかな水平面上を動き始め、一直線上を運動してやがて止まった。止まるまでに進んだ距離は LL であった。帆船に作用する水平方向の力は、速度 vv に比例する空気抵抗 bv-bv (bb は正の定数) のみである。
問1: 帆船の速度 vv を、動き始めてからの時間 tt の関数として表す式を選ぶ。
問2: LLm,v0,bm, v_0, b で表す式を選ぶ。

2. 解き方の手順

問1:
運動方程式は mdvdt=bvm \frac{dv}{dt} = -bv となる。
これを解くために、変数を分離して積分する。
dvv=bmdt\frac{dv}{v} = -\frac{b}{m} dt
dvv=bmdt\int \frac{dv}{v} = \int -\frac{b}{m} dt
lnv=bmt+C\ln |v| = -\frac{b}{m}t + C
v=ebmt+C=eCebmtv = e^{-\frac{b}{m}t + C} = e^C e^{-\frac{b}{m}t}
初期条件 t=0t=0v=v0v=v_0 より、 v0=eCv_0 = e^C
よって v=v0ebmtv = v_0 e^{-\frac{b}{m}t}
問2:
速度 v=v0ebmtv = v_0 e^{-\frac{b}{m}t} より、位置 xx を求める。
x=vdt=v0ebmtdt=v0(mb)ebmt+Cx = \int v dt = \int v_0 e^{-\frac{b}{m}t} dt = v_0 \left( -\frac{m}{b} \right) e^{-\frac{b}{m}t} + C'
t=0t=0x=0x=0 とすると、 0=v0(mb)+C0 = v_0 \left( -\frac{m}{b} \right) + C' より、 C=mv0bC' = \frac{m v_0}{b}
したがって、x=mv0b(1ebmt)x = \frac{m v_0}{b} (1 - e^{-\frac{b}{m}t})
tt \to \inftyx=Lx = L となるから、
L=mv0b(10)=mv0bL = \frac{m v_0}{b} (1 - 0) = \frac{m v_0}{b}

3. 最終的な答え

問1:
v=v0ebmtv = v_0 e^{-\frac{b}{m}t}
(選択肢2)
問2:
L=mv0bL = \frac{m v_0}{b}
(選択肢4)

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