10本のくじの中に当たりくじが2本ある。このくじから同時に5本引くとき、当たりくじの本数 $X$ が0, 1, 2となる確率、確率変数 $X$ の期待値、分散、標準偏差をそれぞれ求める問題です。

確率論・統計学確率期待値分散標準偏差組み合わせ
2025/5/8

1. 問題の内容

10本のくじの中に当たりくじが2本ある。このくじから同時に5本引くとき、当たりくじの本数 XX が0, 1, 2となる確率、確率変数 XX の期待値、分散、標準偏差をそれぞれ求める問題です。

2. 解き方の手順

(ア) X=0X=0 のとき、5本とも外れくじを引く確率を求める。
外れくじは8本なので、確率は
P(X=0)=8C510C5=56252=29P(X=0) = \frac{{}_8C_5}{{}_{10}C_5} = \frac{56}{252} = \frac{2}{9}
(イ) X=1X=1 のとき、当たりくじを1本、外れくじを4本引く確率を求める。
確率は
P(X=1)=2C1×8C410C5=2×70252=140252=59P(X=1) = \frac{{}_2C_1 \times {}_8C_4}{{}_{10}C_5} = \frac{2 \times 70}{252} = \frac{140}{252} = \frac{5}{9}
(ウ) X=2X=2 のとき、当たりくじを2本、外れくじを3本引く確率を求める。
確率は
P(X=2)=2C2×8C310C5=1×56252=56252=29P(X=2) = \frac{{}_2C_2 \times {}_8C_3}{{}_{10}C_5} = \frac{1 \times 56}{252} = \frac{56}{252} = \frac{2}{9}
(エ) 期待値 E(X)E(X) を求める。
E(X)=0×P(X=0)+1×P(X=1)+2×P(X=2)E(X) = 0 \times P(X=0) + 1 \times P(X=1) + 2 \times P(X=2)
E(X)=0×29+1×59+2×29=59+49=99=1E(X) = 0 \times \frac{2}{9} + 1 \times \frac{5}{9} + 2 \times \frac{2}{9} = \frac{5}{9} + \frac{4}{9} = \frac{9}{9} = 1
(オ) 分散 V(X)V(X) を求める。
V(X)=E(X2)(E(X))2V(X) = E(X^2) - (E(X))^2
E(X2)=02×P(X=0)+12×P(X=1)+22×P(X=2)E(X^2) = 0^2 \times P(X=0) + 1^2 \times P(X=1) + 2^2 \times P(X=2)
E(X2)=0×29+1×59+4×29=59+89=139E(X^2) = 0 \times \frac{2}{9} + 1 \times \frac{5}{9} + 4 \times \frac{2}{9} = \frac{5}{9} + \frac{8}{9} = \frac{13}{9}
V(X)=13912=1391=13999=49V(X) = \frac{13}{9} - 1^2 = \frac{13}{9} - 1 = \frac{13}{9} - \frac{9}{9} = \frac{4}{9}
(カ) 標準偏差 σ(X)\sigma(X) を求める。
σ(X)=V(X)=49=23\sigma(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{\frac{4}{9}} = \frac{2}{3}

3. 最終的な答え

ア: 2/9
イ: 5/9
ウ: 2/9
エ: 1
オ: 4/9
カ: 2/3

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