複素ベクトルの組が線形独立であるとは、それらの線形結合がゼロベクトルになるのが、全ての係数がゼロの場合のみであるということです。線形従属であるとは、少なくとも1つの係数がゼロでない線形結合でゼロベクトルになるということです。
(1) 2つのベクトルを v1=[2+3i3−2i]、v2=[2−3i3+2i] とします。 c1v1+c2v2=0 となる c1 と c2 を求めます。 [2+3i3−2i]c1+[2−3i3+2i]c2=[00] これは以下の連立方程式に変換できます。
(2+3i)c1+(2−3i)c2=0 (3−2i)c1+(3+2i)c2=0 この連立方程式の係数行列の行列式を計算します。
det=(2+3i)(3+2i)−(2−3i)(3−2i)=(6+4i+9i−6)−(6−4i−9i−6)=13i−(−13i)=26i=0 行列式が0でないため、c1=c2=0 となり、線形独立です。 (2) 2つのベクトルを w1=[2+3i3−2i]、w2=[3+2i2−3i] とします。 d1w1+d2w2=0 となる d1 と d2 を求めます。 [2+3i3−2i]d1+[3+2i2−3i]d2=[00] これは以下の連立方程式に変換できます。
(2+3i)d1+(3+2i)d2=0 (3−2i)d1+(2−3i)d2=0 この連立方程式の係数行列の行列式を計算します。
det=(2+3i)(2−3i)−(3+2i)(3−2i)=(4+9)−(9+4)=13−13=0 行列式が0であるため、線形従属です。
d1(2+3i)=−d2(3+2i), d1=−(3+2i)/(2+3i)d2=−((3+2i)(2−3i))/(4+9)d2=−(6−9i+4i+6)/13d2=−(12−5i)/13d2