$\triangle ABC$ の重心を $G$ とするとき、$AB^2 + AC^2 = BG^2 + CG^2 + 4AG^2$ が成り立つことを証明する。

幾何学ベクトル重心三角形ベクトルの内積幾何学的な証明
2025/3/20

1. 問題の内容

ABC\triangle ABC の重心を GG とするとき、AB2+AC2=BG2+CG2+4AG2AB^2 + AC^2 = BG^2 + CG^2 + 4AG^2 が成り立つことを証明する。

2. 解き方の手順

まず、点 AA を原点とし、AB=b\overrightarrow{AB} = \vec{b}AC=c\overrightarrow{AC} = \vec{c} とすると、重心 GG の位置ベクトルは AG=b+c3\overrightarrow{AG} = \frac{\vec{b} + \vec{c}}{3} と表せる。
BG=AGAB=b+c3b=c2b3\overrightarrow{BG} = \overrightarrow{AG} - \overrightarrow{AB} = \frac{\vec{b} + \vec{c}}{3} - \vec{b} = \frac{\vec{c} - 2\vec{b}}{3}
CG=AGAC=b+c3c=b2c3\overrightarrow{CG} = \overrightarrow{AG} - \overrightarrow{AC} = \frac{\vec{b} + \vec{c}}{3} - \vec{c} = \frac{\vec{b} - 2\vec{c}}{3}
したがって、
AB2=b2AB^2 = |\vec{b}|^2
AC2=c2AC^2 = |\vec{c}|^2
AG2=b+c32=b2+2bc+c29AG^2 = \left| \frac{\vec{b} + \vec{c}}{3} \right|^2 = \frac{|\vec{b}|^2 + 2\vec{b} \cdot \vec{c} + |\vec{c}|^2}{9}
BG2=c2b32=c24bc+4b29BG^2 = \left| \frac{\vec{c} - 2\vec{b}}{3} \right|^2 = \frac{|\vec{c}|^2 - 4\vec{b} \cdot \vec{c} + 4|\vec{b}|^2}{9}
CG2=b2c32=b24bc+4c29CG^2 = \left| \frac{\vec{b} - 2\vec{c}}{3} \right|^2 = \frac{|\vec{b}|^2 - 4\vec{b} \cdot \vec{c} + 4|\vec{c}|^2}{9}
ここで、BG2+CG2+4AG2BG^2 + CG^2 + 4AG^2 を計算すると、
BG2+CG2+4AG2=c24bc+4b29+b24bc+4c29+4b2+8bc+4c29BG^2 + CG^2 + 4AG^2 = \frac{|\vec{c}|^2 - 4\vec{b} \cdot \vec{c} + 4|\vec{b}|^2}{9} + \frac{|\vec{b}|^2 - 4\vec{b} \cdot \vec{c} + 4|\vec{c}|^2}{9} + \frac{4|\vec{b}|^2 + 8\vec{b} \cdot \vec{c} + 4|\vec{c}|^2}{9}
=9b2+9c29=b2+c2=AB2+AC2= \frac{9|\vec{b}|^2 + 9|\vec{c}|^2}{9} = |\vec{b}|^2 + |\vec{c}|^2 = AB^2 + AC^2
よって、AB2+AC2=BG2+CG2+4AG2AB^2 + AC^2 = BG^2 + CG^2 + 4AG^2 が成り立つ。

3. 最終的な答え

AB2+AC2=BG2+CG2+4AG2AB^2 + AC^2 = BG^2 + CG^2 + 4AG^2 が成り立つ。

「幾何学」の関連問題

問題は2つあります。 問題1: 与えられた8つの図形(アからク)の中から、立方体の展開図として正しくないものを選び、記号で答えます。 問題2: 立方体の展開図の一部が与えられており、それぞれの空欄に当...

立方体展開図空間認識
2025/5/10

この問題は、立方体の展開図に関する問題です。 問題1は、与えられた展開図の中から立方体にならないものを選ぶ問題です。 問題2は、立方体の展開図の一部が与えられ、展開図の残りの部分に当てはまる記号を答え...

立体図形立方体展開図
2025/5/10

四面体OABCにおいて、$\triangle ABC$の重心をG、辺OAの中点をMとする。直線OGと平面MBCの交点をPとするとき、$OP:OG$を求めよ。

ベクトル空間図形四面体重心交点
2025/5/10

ABを直径とする円が点Aで直線CDに接している。$AC = r$, $AD = \sqrt{5}r$ であり、$AG = \sqrt{5}$ であるとき、$r$ の値を求める。

接線方べきの定理三平方の定理相似
2025/5/10

四面体ABCDに対し、ベクトルに関する等式 $\overrightarrow{AP} + 3\overrightarrow{BP} + 4\overrightarrow{CP} + 8\overrig...

ベクトル空間ベクトル四面体内分点
2025/5/10

ベクトル $\vec{a} = (2-t, 2t-1, t)$ が $x$軸の正の向きとなす角が45°であるとき、$t$ の値を求める問題です。

ベクトル内積角度
2025/5/10

与えられた不等式は、$|x| + |y| < 3$ です。この不等式を満たす領域を求める問題です。

絶対値不等式領域xy平面菱形
2025/5/10

2点 $A(1, 3, -2)$ と $B(4, -3, 1)$ が与えられたとき、以下のものを求めます。 (1) 2点 A, B 間の距離 (2) 線分 AB の中点の座標 (3) 線分 AB を ...

空間ベクトル距離中点内分点外分点
2025/5/9

正四面体ABCDにおいて、三角形BCDの重心をGとする。このとき、AGとBCが垂直であることをベクトルを用いて証明する。つまり、$AG \perp BC$ を証明する。

ベクトル空間図形内積正四面体垂直
2025/5/9

三角形ABCにおいて、角C = 30°、辺c = 5のとき、この三角形の外接円の半径を求める問題です。

三角比正弦定理外接円三角形
2025/5/9