$a$ を実数とする。$x$ についての3次方程式 $\frac{1}{3}x^3 - a^2x + a = 0$ が異なる3つの実数解をもつとき、$a$ の範囲を求めよ。

代数学三次方程式微分不等式実数解
2025/5/10

1. 問題の内容

aa を実数とする。xx についての3次方程式 13x3a2x+a=0\frac{1}{3}x^3 - a^2x + a = 0 が異なる3つの実数解をもつとき、aa の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

与えられた方程式を f(x)=13x3a2x+af(x) = \frac{1}{3}x^3 - a^2x + a とおく。
f(x)=0f(x) = 0 が異なる3つの実数解をもつためには、f(x)=0f'(x) = 0 が異なる2つの実数解を持ち、それらの解における f(x)f(x) の値が異符号である必要がある。
まず、f(x)f'(x) を計算する。
f(x)=x2a2f'(x) = x^2 - a^2
f(x)=0f'(x) = 0 を解くと、
x2a2=0x^2 - a^2 = 0
x=±ax = \pm a
a=0a=0 の場合、x=0x=0 となり、f(x)=13x3f(x) = \frac{1}{3}x^3 は単調増加なので、x=0x=0 のみが解となり、異なる3つの実数解を持たない。よって、a0a \neq 0 である。
x=ax = ax=ax = -af(x)f(x) の符号が異なる必要がある。
f(a)=13a3a3+a=23a3+af(a) = \frac{1}{3}a^3 - a^3 + a = -\frac{2}{3}a^3 + a
f(a)=13a3+a3+a=23a3+af(-a) = -\frac{1}{3}a^3 + a^3 + a = \frac{2}{3}a^3 + a
f(a)f(a)<0f(a)f(-a) < 0 が必要。
(23a3+a)(23a3+a)<0(-\frac{2}{3}a^3 + a)(\frac{2}{3}a^3 + a) < 0
a(123a2)a(1+23a2)<0a(1-\frac{2}{3}a^2) a(1+\frac{2}{3}a^2) < 0
a2(149a4)<0a^2 (1-\frac{4}{9}a^4) < 0
a0a \neq 0 より、149a4<01-\frac{4}{9}a^4 < 0
49a4>1\frac{4}{9}a^4 > 1
a4>94a^4 > \frac{9}{4}
a2>32a^2 > \frac{3}{2}
a>32a > \sqrt{\frac{3}{2}} または a<32a < -\sqrt{\frac{3}{2}}
a>62a > \frac{\sqrt{6}}{2} または a<62a < -\frac{\sqrt{6}}{2}

3. 最終的な答え

a<62a < -\frac{\sqrt{6}}{2}, 62<a\frac{\sqrt{6}}{2} < a

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