複素数平面において、$|z-(1-i)| = \sqrt{2}$ で表される円上の3点O(0), A($\alpha$), B($\beta$)が正三角形の頂点をなすとき、$\alpha$と$\beta$を求める問題です。

代数学複素数複素数平面幾何学正三角形
2025/5/10

1. 問題の内容

複素数平面において、z(1i)=2|z-(1-i)| = \sqrt{2} で表される円上の3点O(0), A(α\alpha), B(β\beta)が正三角形の頂点をなすとき、α\alphaβ\betaを求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、z(1i)=2|z-(1-i)| = \sqrt{2}は、中心が1i1-i、半径が2\sqrt{2}の円を表します。
O(0), A(α\alpha), B(β\beta) が正三角形の頂点をなすことから、中心1i1-iから各頂点までの距離は2\sqrt{2}です。
正三角形の中心を原点に平行移動することを考えます。z=z(1i)z'=z-(1-i) とすると、z=2|z'| = \sqrt{2} となり、3点 O'(1+i-1+i), A'(α(1i)\alpha - (1-i)), B'(β(1i)\beta-(1-i)) が正三角形の頂点をなします。
O'が原点ではないので、O'からA', B'へ複素数平面上の回転によって移動することを考えます。
正三角形の一つの頂点がO'(1+i-1+i)であることと、他の頂点A', B'は原点を中心とする半径2\sqrt{2}の円上にあることから、α=2eiθ\alpha' = \sqrt{2}e^{i\theta}β=2ei(θ+2π/3) \beta' = \sqrt{2}e^{i(\theta + 2\pi/3)} と表現することができます。
θ\thetaを変数として、すべての解を求めることは難しいので、O'を中心とする回転を考えます。
z=z(1i)z'=z-(1-i) を回転して、A=ze±i2π/3A' = z'e^{\pm i 2\pi/3}
A=(1+i)e±i2π/3=(1+i)(cos(2π/3)±isin(2π/3))A' = (-1+i) e^{\pm i 2\pi/3} = (-1+i)(\cos(2\pi/3) \pm i\sin(2\pi/3))
=(1+i)(1/2±i3/2)=(1/23/2)+i(1/23/2)= (-1+i)(-1/2 \pm i\sqrt{3}/2) = (1/2 \mp \sqrt{3}/2) + i(-1/2 \mp \sqrt{3}/2)
ゆえに、
A=A+(1i)=(1/23/2)+1+i(1/23/2)iA = A' + (1-i) = (1/2 \mp \sqrt{3}/2) + 1 + i(-1/2 \mp \sqrt{3}/2) - i
=3/23/2+i(3/23/2)= 3/2 \mp \sqrt{3}/2 + i(-3/2 \mp \sqrt{3}/2)
=332i3±32= \frac{3 \mp \sqrt{3}}{2} - i \frac{3 \pm \sqrt{3}}{2}
しかし、点Oが複素数の原点であることから、原点と円の中心を結ぶ線分の角度を考慮して、α\alphaβ\betaは以下のようになります。
円の中心は 1i=2eiπ/41-i = \sqrt{2}e^{-i\pi/4}
正三角形の一つの頂点(原点)から、他の頂点へは2π/32\pi/3または2π/3-2\pi/3回転します。
したがって、α=2eiπ/4+i2π/3+(1i)=2ei5π/12+(1i)\alpha = \sqrt{2}e^{-i\pi/4+i2\pi/3} + (1-i) = \sqrt{2}e^{i5\pi/12}+(1-i)β=2eiπ/4i2π/3+(1i)=2ei11π/12+(1i)\beta = \sqrt{2}e^{-i\pi/4-i2\pi/3}+(1-i) = \sqrt{2}e^{-i11\pi/12}+(1-i)となります。
ei5π/12=cos(5π/12)+isin(5π/12)=624+i6+24e^{i5\pi/12} = \cos(5\pi/12)+i\sin(5\pi/12) = \frac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4} + i\frac{\sqrt{6}+\sqrt{2}}{4}
ei11π/12=cos(11π/12)+isin(11π/12)=6+24+i624e^{-i11\pi/12} = \cos(-11\pi/12)+i\sin(-11\pi/12) = \frac{-\sqrt{6}+\sqrt{2}}{4} + i\frac{-\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4}
α=2(624+i6+24)+1i=312+i3+12+1i=3+12+i312\alpha = \sqrt{2}(\frac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4} + i\frac{\sqrt{6}+\sqrt{2}}{4}) + 1-i = \frac{\sqrt{3}-1}{2} + i\frac{\sqrt{3}+1}{2} + 1-i = \frac{\sqrt{3}+1}{2} + i\frac{\sqrt{3}-1}{2}
β=2(6+24+i624)+1i=3+12+i312+1i=3+32+i332\beta = \sqrt{2}(\frac{-\sqrt{6}+\sqrt{2}}{4} + i\frac{-\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4}) + 1-i = \frac{-\sqrt{3}+1}{2} + i\frac{-\sqrt{3}-1}{2} + 1-i = \frac{-\sqrt{3}+3}{2} + i\frac{-\sqrt{3}-3}{2}
原点を中心とする正三角形ではないので、正三角形の中心で回転させる方法では解くことができません。
中心が1i1-i, 半径2\sqrt{2}の円上の3点0,α,β0, \alpha, \betaが正三角形をなすという条件から、
α=1±32+i1±32\alpha = \frac{1 \pm \sqrt{3}}{2} + i\frac{-1 \pm \sqrt{3}}{2}

3. 最終的な答え

1±32+1±32i\frac{1 \pm \sqrt{3}}{2} + \frac{-1 \pm \sqrt{3}}{2}i
1: 1
2: 3
3: -1
4: 3
最終的な答え:1±32+1±32i\frac{1 \pm \sqrt{3}}{2} + \frac{-1 \pm \sqrt{3}}{2}i

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