関数 $y = -2\cos2\theta + 4\sin\theta + 4$ ($0 \le \theta < 2\pi$)がある。この関数を変形し、最大値、最小値を求める。また、方程式 $-2\cos2\theta + 4\sin\theta + 4 = k$ (kは定数)の実数解 $\theta$ ($0 \le \theta < 2\pi$) の個数を、kの値によって場合分けして求める。さらに、ある条件における解の和を求める。

解析学三角関数最大値最小値方程式解の個数三角関数の合成
2025/3/20

1. 問題の内容

関数 y=2cos2θ+4sinθ+4y = -2\cos2\theta + 4\sin\theta + 4 (0θ<2π0 \le \theta < 2\pi)がある。この関数を変形し、最大値、最小値を求める。また、方程式 2cos2θ+4sinθ+4=k-2\cos2\theta + 4\sin\theta + 4 = k (kは定数)の実数解 θ\theta (0θ<2π0 \le \theta < 2\pi) の個数を、kの値によって場合分けして求める。さらに、ある条件における解の和を求める。

2. 解き方の手順

まず、cos2θ=12sin2θ\cos2\theta = 1 - 2\sin^2\theta を用いて、yysinθ\sin\theta の式で表す。
y=2(12sin2θ)+4sinθ+4=4sin2θ+4sinθ+2y = -2(1 - 2\sin^2\theta) + 4\sin\theta + 4 = 4\sin^2\theta + 4\sin\theta + 2
次に、sinθ=t\sin\theta = t とおくと、1t1-1 \le t \le 1 であり、y=4t2+4t+2=4(t2+t)+2=4(t+12)21+2=4(t+12)2+1y = 4t^2 + 4t + 2 = 4(t^2 + t) + 2 = 4(t + \frac{1}{2})^2 - 1 + 2 = 4(t + \frac{1}{2})^2 + 1となる。
1t1-1 \le t \le 1において、yyt=1t = 1のとき最大値をとり、t=12t = -\frac{1}{2}のとき最小値をとる。
t=1t = 1 のとき、y=4(1+12)2+1=4(32)2+1=4×94+1=9+1=10y = 4(1 + \frac{1}{2})^2 + 1 = 4(\frac{3}{2})^2 + 1 = 4 \times \frac{9}{4} + 1 = 9 + 1 = 10
t=12t = -\frac{1}{2} のとき、y=4(12+12)2+1=1y = 4(-\frac{1}{2} + \frac{1}{2})^2 + 1 = 1
したがって、最大値は10、最小値は1となる。
次に、方程式 2cos2θ+4sinθ+4=k-2\cos2\theta + 4\sin\theta + 4 = k について、2(12sin2θ)+4sinθ+4=k-2(1 - 2\sin^2\theta) + 4\sin\theta + 4 = k より、4sin2θ+4sinθ+2=k4\sin^2\theta + 4\sin\theta + 2 = k
4t2+4t+2=k4t^2 + 4t + 2 = k (t=sinθt = \sin\theta)
4(t+12)2+1=k4(t + \frac{1}{2})^2 + 1 = k
4(t+12)2=k14(t + \frac{1}{2})^2 = k - 1
(t+12)2=k14(t + \frac{1}{2})^2 = \frac{k - 1}{4}
t+12=±k12t + \frac{1}{2} = \pm \frac{\sqrt{k - 1}}{2}
t=12±k12=1±k12t = -\frac{1}{2} \pm \frac{\sqrt{k - 1}}{2} = \frac{-1 \pm \sqrt{k - 1}}{2}
ここで、t=sinθt = \sin\theta であり、1t1-1 \le t \le 1であることに注意する。
(i) k=10k = 10 のとき、t=1±92=1±32t = \frac{-1 \pm \sqrt{9}}{2} = \frac{-1 \pm 3}{2}より、t=1,2t = 1, -2t=1t = 1のみが条件を満たす。sinθ=1\sin\theta = 1 より、θ=π2\theta = \frac{\pi}{2}。 よって解の個数は1個。
(ii) 1<k<101 < k < 10 のとき、1<1±k12<1-1 < \frac{-1 \pm \sqrt{k - 1}}{2} < 1 を満たす解が2つ存在する。よって解の個数は2個。
(iii) k=1k = 1 のとき、t=1±02=12t = \frac{-1 \pm \sqrt{0}}{2} = -\frac{1}{2}sinθ=12\sin\theta = -\frac{1}{2} より、θ=7π6,11π6\theta = \frac{7\pi}{6}, \frac{11\pi}{6}。 よって解の個数は2個。
(iv) 1<k<101 < k < 10のとき、1<k<51 < k < 5の場合と、5k<105 \le k < 10の場合を考える。
sinθ=1±k12\sin\theta = \frac{-1 \pm \sqrt{k - 1}}{2}となるθ\thetaは、sinθ\sin\thetaの値に対して通常2つ存在する。しかしsinθ=1\sin\theta=1またはsinθ=1\sin\theta=-1のときは1つである。kkの値によって解の個数が変化する。1<k<51 < k < 5のとき、解は2つ存在する。
(v) k=1k=1のとき、解は2つ存在した。
(ii) 1<k<101 < k < 10 のとき、sinθ=t\sin\theta = tは2つの解θ1\theta_1, θ2\theta_2を持つ。θ1+θ2=π\theta_1 + \theta_2 = \pi
(iv) 1<k<51 < k < 5のとき、すべての解の和は、θ1+θ2\theta_1 + \theta_2

3. 最終的な答え

ア: 4
イ: 4
ウ: 2
エオ: 10
カ: 1
キ: 1
ク: 1
ケ: 4
コ: 2
サ: 4
シ: 2
ス: (2) π\pi
セ: (5) 3π3\pi

「解析学」の関連問題

関数 $f(x) = x^3 - 6x + 1$ の、区間 $-2 \le x \le 3$ における最大値と、そのときの $x$ の値を求めよ。

最大値微分導関数関数の増減
2025/4/5

与えられた3次方程式 $ -2x^3 + 6x - 3 = 0 $ の異なる実数解の個数を求める問題です。

三次方程式微分極値グラフ実数解
2025/4/5

3次方程式 $x^3 - 3x + 4 = 0$ の異なる実数解の個数を求める問題です。

三次方程式実数解微分極値関数のグラフ
2025/4/5

関数 $f(x) = x(x+2)(x-2)$ について、区間 $-3 \le x \le 1$ における最小値と、そのときの $x$ の値を求めよ。

微分関数の最小値導関数極値区間
2025/4/5

関数 $f(x) = x^3 - 9x^2 + 15x - 7$ が、区間 $-1 \leq x \leq 4$ においてとりうる値の範囲を求めます。

関数の最大最小導関数微分関数の値域
2025/4/5

関数 $f(x) = x(x+2)(x-2)$ の $-3 \le x \le 1$ の区間における最大値と、そのときの $x$ の値を求めます。

関数の最大値微分極値関数の増減
2025/4/5

関数 $f(x) = x^3 + 6x^2 - 5$ の区間 $-3 \le x \le -1$ における最小値とそのときの $x$ の値を求める問題です。

関数の最小値微分導関数区間三次関数
2025/4/5

関数 $f(x) = x^3 + 6x^2 - 5$ の区間 $-3 \le x \le -1$ における最大値と、そのときの $x$ の値を求めます。

最大値微分導関数関数の増減
2025/4/5

関数 $f(x) = \frac{1}{3}x^3 - \frac{3}{2}x^2 + 2x + 3$ の区間 $0 \le x \le 4$ における最小値とそのときの $x$ の値を求めます。

関数の最小値微分導関数極値三次関数
2025/4/5

関数 $f(x) = x^3 - 6x + 1$ について、区間 $-2 \le x \le 3$ における関数の値の範囲を求めます。

関数の最大最小微分関数の値域
2025/4/5