(1) 数学的帰納法で証明する。
(i) n=1 のとき、a1=2>1 であるので、n=1 のとき成り立つ。 n=2 のとき、a2=3>2 であるので、n=2 のとき成り立つ。 (ii) n=k, n=k+1 で成り立つと仮定する。すなわち、ak>k かつ ak+1>k+1 であると仮定する。 n=k+2 のとき、ak+2=ak+1+ak>(k+1)+k=2k+1 ここで、2k+1>k+2 を示す。2k+1>k+2⇔k>1 k≥2 のとき、k>1 が成立するので、ak+2>k+2 が成り立つ。 よって、n=k+2 のときも成り立つ。 (i), (ii) より、全ての自然数 n に対して、an>n が成り立つ。 (2) 命題「an が偶数ならば、an の素因数は2だけである」について。 a1=2=21 a3=a2+a1=3+2=5 a4=a3+a2=5+3=8=23 a5=a4+a3=8+5=13 a6=a5+a4=13+8=21=3×7 a7=a6+a5=21+13=34=2×17 a7=34 は偶数であるが、素因数に 17 を持つ。 したがって、この命題は偽である。
反例:n=7 のとき、a7=34 は偶数であるが、素因数として2以外に17を持つ。 (3) 命題「全ての自然数 n に対して、anan+1 は整数ではない」について。 n=1 のとき、a1a2=23 n=2 のとき、a2a3=35 n=3 のとき、a3a4=58 n=4 のとき、a4a5=813 n=5 のとき、a5a6=1321 n=6 のとき、a6a7=2134 n=7 のとき、a7a8=3455 n=8 のとき、a8=55,a9=89,a10=144=122 なので a8a9=5589 a11=a10+a9=144+89=233 a12=233+144=377 a9a10=89144 a4=8 なのでa5/a4 は整数ではない。 この数列は単調増加で、常に an+1>an である。 an+1 は an より大きいため、もし anan+1 が整数になるとすると、少なくとも 2 以上になる。 an+2=an+1+anで定義される数列では、anan+1 が整数になることは稀である。 具体的にいくつか求めてみる。
n=4 のとき,a4=8,a5=13, a4a5=813 (整数ではない) n=5 のとき,a5=13,a6=21, a5a6=1321 (整数ではない) ...
しかし、与えられた命題は「整数ではない」なので、反例が存在すれば偽である。
ここで、an をフィボナッチ数列を用いて表すことを考える。しかし、この数列はフィボナッチ数列とは異なるため、安易に適用することはできない。 この命題が偽であると仮定し、ある n に対して anan+1=k (整数)となるとする。 an+1=kan an+2=an+1+an=kan+an=(k+1)an an+1an+2=kan(k+1)an=kk+1 は整数ではない。 an+2/an+1 が整数になるケースを探す。 an=2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233,377,610,… この数列では、anan+1 が整数になるものはない。 反例がないため,命題は真であると推測される。証明が必要。
もしあるnにおいてanとan+1が互いに素でないとすると、an=cg,an+1=dg と書ける。 an+2=an+1+an=(c+d)gとなり、gcd(an,an+1)=gcd(an+1,an+2)=gcd(an+2,an)=gが言える 数列のどの隣接する二項も共通の約数を持たない
a10=144=24∗32 89144は整数ではない。 しかし、a12=377 and a15=987=41×3×20 a10=144 a11=233 a12=377 この命題は真である。ただし、厳密な証明は難しい。