(1) 8633と6052の最大公約数を求める。 (2) 方程式 $8633x + 6052y = 1068$ の整数解をすべて求める。

数論最大公約数ユークリッドの互除法一次不定方程式整数解
2025/5/11

1. 問題の内容

(1) 8633と6052の最大公約数を求める。
(2) 方程式 8633x+6052y=10688633x + 6052y = 1068 の整数解をすべて求める。

2. 解き方の手順

(1) 8633と6052の最大公約数をユークリッドの互除法を用いて求める。
8633=6052×1+25818633 = 6052 \times 1 + 2581
6052=2581×2+8906052 = 2581 \times 2 + 890
2581=890×2+8012581 = 890 \times 2 + 801
890=801×1+89890 = 801 \times 1 + 89
801=89×9+0801 = 89 \times 9 + 0
よって、8633と6052の最大公約数は89である。
(2) 方程式 8633x+6052y=10688633x + 6052y = 1068 の整数解を求める。
まず、8633x+6052y=898633x + 6052y = 89 の整数解を求める。
ユークリッドの互除法の計算を逆にたどる。
89=890801×189 = 890 - 801 \times 1
89=890(2581890×2)×1=890×3258189 = 890 - (2581 - 890 \times 2) \times 1 = 890 \times 3 - 2581
89=(60522581×2)×32581=6052×32581×789 = (6052 - 2581 \times 2) \times 3 - 2581 = 6052 \times 3 - 2581 \times 7
89=6052×3(86336052×1)×7=6052×108633×789 = 6052 \times 3 - (8633 - 6052 \times 1) \times 7 = 6052 \times 10 - 8633 \times 7
よって、 8633×(7)+6052×10=898633 \times (-7) + 6052 \times 10 = 89
8633x+6052y=10688633x + 6052y = 1068 について、
1068=89×121068 = 89 \times 12 であるから、
8633×(7×12)+6052×(10×12)=89×12=10688633 \times (-7 \times 12) + 6052 \times (10 \times 12) = 89 \times 12 = 1068
したがって、8633×(84)+6052×120=10688633 \times (-84) + 6052 \times 120 = 1068
よって、x=84,y=120x = -84, y = 120 は、8633x+6052y=10688633x + 6052y = 1068 の解の一つである。
8633x+6052y=10688633x + 6052y = 10688633×(84)+6052×120=10688633 \times (-84) + 6052 \times 120 = 1068 の差をとると、
8633(x+84)+6052(y120)=08633(x + 84) + 6052(y - 120) = 0
8633(x+84)=6052(y120)8633(x + 84) = -6052(y - 120)
x+846052=(y120)8633\frac{x + 84}{6052} = \frac{-(y - 120)}{8633}
ここで、8633と6052の最大公約数は89なので、
x+8468=(y120)97=k\frac{x + 84}{68} = \frac{-(y - 120)}{97} = k (kは整数)とおける。
x+84=68kx + 84 = 68k
x=68k84x = 68k - 84
(y120)=97k-(y - 120) = 97k
y=97k+120y = -97k + 120

3. 最終的な答え

(1) 89
(2) x=68k84x = 68k - 84, y=97k+120y = -97k + 120 (kは整数)

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