$\sqrt{2}$ が無理数であることを用いて、$\sqrt{8}$ が無理数であることを証明する。

数論無理数平方根背理法証明
2025/6/8

1. 問題の内容

2\sqrt{2} が無理数であることを用いて、8\sqrt{8} が無理数であることを証明する。

2. 解き方の手順

8\sqrt{8} が無理数であることを背理法を用いて証明する。
まず、8\sqrt{8} が有理数であると仮定する。
すると、8\sqrt{8} は互いに素な整数 m,nm, n を用いて、
8=mn\sqrt{8} = \frac{m}{n}
と表すことができる。
両辺を2乗すると、
8=m2n28 = \frac{m^2}{n^2}
8n2=m28n^2 = m^2
これは m2m^2 が 8 の倍数であることを意味する。したがって、mm も 8 の約数である2の倍数となる。
そこで、m=2km = 2kkk は整数)とおくと、
8n2=(2k)28n^2 = (2k)^2
8n2=4k28n^2 = 4k^2
2n2=k22n^2 = k^2
これは k2k^2 が 2 の倍数であることを意味する。したがって、kk も 2 の倍数となる。
8n2=(2k)28n^2 = (2k)^2から、8n28n^2が4の倍数なので、2n2=k22n^2=k^2よりkkも2の倍数であることがわかる。
2n2=k22n^2 = k^2は、n2n^2が2の倍数なので、nnも2の倍数であることがわかる。
したがって、mmnn はともに 2 の倍数となり、互いに素であるという仮定に矛盾する。
よって、8\sqrt{8} は無理数である。
また、
8=4×2=4×2=22\sqrt{8} = \sqrt{4 \times 2} = \sqrt{4} \times \sqrt{2} = 2 \sqrt{2}
ここで2\sqrt{2} が無理数であることは既知とする。
もし 8\sqrt{8} が有理数であると仮定すると、ある有理数 rr に対して 8=r\sqrt{8} = r と書ける。
すると、22=r2 \sqrt{2} = r となるから、2=r2\sqrt{2} = \frac{r}{2} となる。
有理数 rr を 2 で割った r2\frac{r}{2} もまた有理数であるから、2\sqrt{2} が有理数となってしまう。
これは、2\sqrt{2} が無理数であるという事実に矛盾する。
したがって、8\sqrt{8} は無理数である。

3. 最終的な答え

8\sqrt{8} は無理数である。

「数論」の関連問題

整数 $n$ について、命題「$n^2$ が奇数ならば、$n$ は奇数である」を証明します。

命題対偶整数偶数奇数証明
2025/6/8

$n$ は整数であるとき、「$n^2$ が奇数ならば、$n$ は奇数である」という命題を証明する。

命題証明対偶整数の性質偶数奇数
2025/6/8

問題は、群数列に関する以下の2つの問いです。 (7) 先頭から数えて100番目に現れる分数は何か。 (8) 先頭から100番目までの総和を求めよ。 与えられた数列は、 $\frac{1}{1}, \f...

数列群数列級数分数
2025/6/8

(1) $M$ と $N$ はともに2桁の自然数で、差が36、最大公約数が9である。このような $M, N$ の組をすべて求めよ。 (2) $M$ と $N$ の和が21、最小公倍数が36である。この...

最大公約数最小公倍数約数自然数
2025/6/8

4桁の自然数 $n$ の千の位、百の位、十の位、一の位の数字をそれぞれ $a, b, c, d$ とする。 (1) $a > b > c > d$ を満たす $n$ は何個あるか。 (2) $a < ...

組み合わせ自然数桁数
2025/6/8

自然数 $m, n$ に関する次の2つの命題の真偽を判定し、偽である場合は反例を挙げてください。 (1) 和 $m+n$ は奇数 $\Rightarrow$ 積 $mn$ は偶数 (2) 和 $m+n...

命題真偽判定整数の性質偶数奇数
2025/6/8

素数が無限に存在することを証明する問題です。

素数証明背理法整数の性質
2025/6/8

自然数の列を、第n群に$2^{n-1}$個の数が入るように群に分ける。 (1) 第n群の最初の数をnの式で表す。 (2) 第n群に入るすべての数の和Sを求める。

数列等比数列等差数列群数列和の計算
2025/6/7

整数 $x$ について、命題「$x$ が 6 の倍数ならば、$x$ は 2 の倍数である」が真であるか偽であるかを判定する。

倍数整数の性質命題真偽
2025/6/7

与えられた3つの数について、それぞれの正の約数の個数と、その約数の総和を求める問題です。 (1) $5 \cdot 2^3$ (2) $108$ (3) $540$

約数素因数分解約数の個数約数の総和
2025/6/7