媒質1から媒質2へ平面波が入射し、波面が境界面となす角度が60°から30°に変化した。媒質1での波の速さは5.1 m/s、振動数は17 Hzである。√3 = 1.7とする。このとき、以下の量を求める。 (1) 入射角 $i$ [°]と屈折角 $r$ [°] (2) 媒質1に対する媒質2の屈折率 $n_{12}$ (3) 媒質2での波の速さ $v_2$ [m/s] (4) 媒質1での入射波の波長 $\lambda_1$ [m]と媒質2での屈折波の波長 $\lambda_2$ [m]

応用数学波動屈折波の速さ波長屈折率物理
2025/5/11

1. 問題の内容

媒質1から媒質2へ平面波が入射し、波面が境界面となす角度が60°から30°に変化した。媒質1での波の速さは5.1 m/s、振動数は17 Hzである。√3 = 1.7とする。このとき、以下の量を求める。
(1) 入射角 ii [°]と屈折角 rr [°]
(2) 媒質1に対する媒質2の屈折率 n12n_{12}
(3) 媒質2での波の速さ v2v_2 [m/s]
(4) 媒質1での入射波の波長 λ1\lambda_1 [m]と媒質2での屈折波の波長 λ2\lambda_2 [m]

2. 解き方の手順

(1) 入射角 ii と屈折角 rr は、波面が境界面となす角の余角として求められる。
i=9060=30i = 90^\circ - 60^\circ = 30^\circ
r=9030=60r = 90^\circ - 30^\circ = 60^\circ
(2) 屈折の法則より、媒質1に対する媒質2の屈折率 n12n_{12} は、
n12=sinisinr=sin30sin60=1/23/2=13=33n_{12} = \frac{\sin i}{\sin r} = \frac{\sin 30^\circ}{\sin 60^\circ} = \frac{1/2}{\sqrt{3}/2} = \frac{1}{\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}}{3}
3=1.7\sqrt{3}=1.7を使うと、
n12=1.73=0.566...n_{12} = \frac{1.7}{3} = 0.566...
有効数字2桁で表すと、 n12=0.57n_{12} = 0.57
(3) 媒質1での波の速さを v1v_1、媒質2での波の速さを v2v_2とすると、
n12=v1v2n_{12} = \frac{v_1}{v_2}
v2=v1n12=5.10.566...=5.113=5.13=5.1×1.7=8.67v_2 = \frac{v_1}{n_{12}} = \frac{5.1}{0.566...} = \frac{5.1}{\frac{1}{\sqrt{3}}} = 5.1\sqrt{3} = 5.1 \times 1.7 = 8.67
有効数字2桁で表すと、v2=8.7v_2 = 8.7 m/s
(4) 波の基本式 v=fλv = f \lambda より、波長 λ\lambdaλ=vf\lambda = \frac{v}{f} で求められる。
媒質1での波長 λ1\lambda_1 は、
λ1=v1f=5.117=0.3\lambda_1 = \frac{v_1}{f} = \frac{5.1}{17} = 0.3 m
媒質2での波長 λ2\lambda_2 は、
λ2=v2f=8.6717=0.51\lambda_2 = \frac{v_2}{f} = \frac{8.67}{17} = 0.51 m
v2=5.1n12v_2 = \frac{5.1}{n_{12}}を使うと、
λ2=v2f=v1fn12=v1f1n12=λ11n12=0.33=0.3×1.7=0.51\lambda_2 = \frac{v_2}{f} = \frac{v_1}{f n_{12}} = \frac{v_1}{f} \frac{1}{n_{12}} = \lambda_1 \frac{1}{n_{12}} = 0.3 \sqrt{3} = 0.3 \times 1.7 = 0.51 m

3. 最終的な答え

(1) 入射角 i=30i = 30^\circ、屈折角 r=60r = 60^\circ
(2) 屈折率 n12=0.57n_{12} = 0.57
(3) 媒質2での速さ v2=8.7v_2 = 8.7 m/s
(4) 媒質1での波長 λ1=0.30\lambda_1 = 0.30 m、媒質2での波長 λ2=0.51\lambda_2 = 0.51 m

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