毎年始めに1万円ずつ預金し、年利率が0.3%の複利で10年間積み立てた場合の元利合計を求める問題です。ただし、$1.003^{10} = 1.0304$とし、1円未満は切り捨てるものとします。

応用数学複利計算等比数列金融計算
2025/5/11

1. 問題の内容

毎年始めに1万円ずつ預金し、年利率が0.3%の複利で10年間積み立てた場合の元利合計を求める問題です。ただし、1.00310=1.03041.003^{10} = 1.0304とし、1円未満は切り捨てるものとします。

2. 解き方の手順

毎年預金する1万円について、10年後の金額を計算し、それらを合計します。
1年目に預金した1万円は、10年間複利で運用されるので、10年後の金額は
10000×1.00310=10000×1.0304=1030410000 \times 1.003^{10} = 10000 \times 1.0304 = 10304
2年目に預金した1万円は、9年間複利で運用されるので、9年後の金額は
10000×1.003910000 \times 1.003^{9}
同様に、n年目に預金した1万円は、(11-n)年間複利で運用されるので、(11-n)年後の金額は
10000×1.003(11n)10000 \times 1.003^{(11-n)}
したがって、10年間の元利合計は、
S=10000×(1.00310+1.0039+...+1.0031)S = 10000 \times (1.003^{10} + 1.003^{9} + ... + 1.003^{1} )
となります。これは等比数列の和なので、次の公式を使います。
Sn=a1rn1rS_n = a \frac{1 - r^n}{1 - r}
ここで、aa は初項、rr は公比、nn は項数です。
この問題では、初項 a=10000×1.003a = 10000 \times 1.003, 公比 r=1.003r = 1.003, 項数 n=10n = 10です。
したがって、
S=10000×1.003×11.0031011.003=10000×1.003×11.03040.003=10000×1.003×0.03040.003=10000×1.003×3043×110000S = 10000 \times 1.003 \times \frac{1 - 1.003^{10}}{1 - 1.003} = 10000 \times 1.003 \times \frac{1 - 1.0304}{-0.003} = 10000 \times 1.003 \times \frac{-0.0304}{-0.003} = 10000 \times 1.003 \times \frac{304}{3} \times \frac{1}{10000}
S=10030×0.03040.003=10000×1.003×1.030410.003=10000×1.003×0.03040.003=10000×1.003×3043S = 10030 \times \frac{0.0304}{0.003} = 10000 \times 1.003 \times \frac{1.0304-1}{0.003} = 10000 \times 1.003 \times \frac{0.0304}{0.003}=10000 \times 1.003 \times \frac{304}{3}
S=10000×1.0031011.0031×(1.003)=10000×(1.03041)/(0.003)=10000×0.0304/0.003=10000×(304/3)=102304S=10000 \times \frac{1.003^{10}-1}{1.003-1} \times (1.003)= 10000 \times (1.0304-1)/(0.003) = 10000 \times 0.0304/0.003 = 10000\times (304/3) = 102304
S=10000×1.003×1.0031010.00310000×1.030410.003×1.003=10000×0.03040.00310000×3043=30400003=101333.3333S = 10000 \times 1.003 \times \frac{1.003^{10}-1}{0.003} \approx 10000 \times \frac{1.0304-1}{0.003} \times 1.003=10000 \times \frac{0.0304}{0.003} \approx 10000 \times \frac{304}{3} = \frac{3040000}{3}=101333.3333
S=10304+10000×1.0039++10000×1.003S = 10304 + 10000 \times 1.003^{9} + \dots + 10000 \times 1.003
=10000×(1.003+1.0032++1.00310)=10000×1.003×1.0031011.0031= 10000 \times (1.003 + 1.003^2 + \dots + 1.003^{10}) = 10000 \times 1.003 \times \frac{1.003^{10} - 1}{1.003 - 1}
=10000×1.003×1.030410.003=10000×1.003×0.03040.003=10000×1.003×3043= 10000 \times 1.003 \times \frac{1.0304 - 1}{0.003} = 10000 \times 1.003 \times \frac{0.0304}{0.003} = 10000 \times 1.003 \times \frac{304}{3}
10000×101.3=101300\approx 10000 \times 101.3 = 101300.
それぞれの金額を計算すると
1年目: 10304
2年目: 10000×1.0039=1027310000 \times 1.003^{9}=10273
3年目: 10000×1.0038=1024310000 \times 1.003^{8}=10243
4年目: 10000×1.0037=1021310000 \times 1.003^{7}=10213
5年目: 10000×1.0036=1018310000 \times 1.003^{6}=10183
6年目: 10000×1.0035=1015310000 \times 1.003^{5}=10153
7年目: 10000×1.0034=1012310000 \times 1.003^{4}=10123
8年目: 10000×1.0033=1009010000 \times 1.003^{3}=10090
9年目: 10000×1.0032=1006010000 \times 1.003^{2}=10060
10年目: 10000×1.003=1003010000 \times 1.003=10030
これらの合計は102672102672. 1円未満を切り捨てると 102672円

3. 最終的な答え

102672円

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